18年卒採用も「売り手市場」 スピード感はアップ「採用スケジュール前倒し」企業増える

» 2017年04月06日 13時42分 公開
[ITmedia]

 マイナビは4月6日、2018年新卒採用に対する意識や採用活動全体の動向をまとめた調査結果を発表した。18年卒の採用予定数は全体平均で調査時点での17年卒入社予定数から17.8%増となり、採用意欲が高い売り手市場の状態が続いている。

 業種別では、採用意欲が高いのは、商社(前年比35.6%増)、建設(29.5%増)、製造(19.8%増)。一方、金融(3.1%増)、マスコミ(7.5%増)はやや勢いに落ち着きが見られる。

18年卒の採用動向は?

 採用環境については、過半数の企業が「前年より厳しくなる」と答えた。「母集団(エントリー数)の不足」「内定辞退の増加」「セミナー動員数の不足」などが理由として挙げられた。採用スケジュール短期化の影響で、母集団の確保や選考への誘導などの採用活動初期フェーズに対する危機感が高まっている。

採用環境については危機感高まる

 このため、初期段階のスケジュールの前倒しが起こっている。エントリーシート結果通知の開始のピークは、前年の4月から3月に前倒しに。就活解禁となる3月に受付を始め、すぐに結果通知を開始する企業が増加しているという。同様に適性検査・筆記試験の開始のピークも3月へと早まっている。

 面接の開始時期は前年同様4月がピークに。内々定出しが始まるのもピークは前年と同じく6月だが、2〜5月に出す企業も増えており、緩やかな前倒しの傾向がある。採用活動のスピードが全体的に早まっていることがうかがえる。

 企業が実践・注力している採用手法は、「体験型インターンシップの受け入れ」や「学校訪問」。「長期インターンシップ」「アルバイト経験をさせてからの採用」も、「学生の本質を見極めるために有効」と取り入れている企業が増えている。「学生アルバイトの社員登用」は、小売の22.3%、サービス・インフラの15.5%が実践していると回答した。

 01年以来毎年実施している恒例の調査。調査期間は2月6日〜3月3日で、2419社が回答した。

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