ミスド、抹茶専門店やラーメン店とコラボ その狙いは?商品への接点を強化

» 2017年04月06日 16時50分 公開
[ITmedia]

 ダスキンが運営するミスタードーナツは4月6日、今年度の事業方針について、さまざまな企業とのコラボ商品(期間限定)を積極的に展開していくと説明した。多様化するニーズへの対応と、商品への接点を強化することで新規ユーザーの獲得を狙う。

photo ミスタードーナツが抹茶専門店やラーメン店と新商品を共同開発

 第1弾として、創業150年以上の歴史を持つ京都の宇治抹茶専門店「祇園辻利」と共同開発した「祇園辻利 抹茶スイーツプレミアム」(計8種)を4月7日から販売する。

 ポン・デ・リングなどの定番ドーナツに、辻利の抹茶を使ったチョコレートを組み合わせたドーナツのほか、加工黒糖入りのイースト生地に、わらびもち、豆乳ホイップをサンドした「わらびもち抹茶」(税込183円)、白玉、あずき、抹茶ホイップをサンドした「白玉抹茶」(同)の6種を開発した。同時に「抹茶オレ」(同302円)、「抹茶オレ 豆乳ホイップ」(同356円)のドリンク2種も提供する。

photo 「わらびもち抹茶」
photo 「白玉抹茶」

 ダスキンの宮島賢一専務は、共同開発の経緯について「抹茶のドーナツはこれまでも出してきたが、本格的な素材を使ってほしいという声も多かった。やるなら最高級の素材でつくろうと考え、抹茶の名門ブランド『祇園辻利』さんに声をかけた」と説明する。

 「着色料や防腐材を使用せず、抹茶本来の味を劣化させないように開発した。伝統ある辻利さんの抹茶を通じて、普段ミスドに足を運ばないユーザーにも来店していただきたい」(宮島専務)

 26日からは、都内で3店舗を展開するラーメン店「ソラノイロ」と共同開発した「ベジ涼風麺」(同572円)、「トマト豆乳ベジ涼風麺」(同464円)を販売する。健康の志向の高い女性ユーザーをターゲットに、麺、スープ、トッピングの全てに野菜を使用した。

photo 「ベジ涼風麺」
photo 「トマト豆乳ベジ涼風麺」

 「ソラノイロさんは“女性が1人で気軽にラーメンを食べられるお店”をコンセプトに店舗を運営しており、女性のユーザーが8割を占めている。ミスドの顧客層と共通しているので、相乗効果が期待できる。野菜を楽しみながらドーナツを食べるという新しい食シーンを提案したい」(同)

 6月下旬からは食品メーカー、ハウス食品ともコラボし、「世界のカレードーナツ」(仮)を販売する予定。秋以降についてもコラボ商品を積極的に展開していくとしている。

 「さまざまな企業との共同開発によって、多様化する食のニーズへ対応し、食シーンの提案(商品への接点)強化を図っていく。新規ユーザーの獲得にもつながるので、今後は新しいジャンルにもどんどん挑戦していきたい」(同)

photo ダスキンの宮島賢一専務

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