サントリー食品インターナショナルは5月24日、カルビーと共同開発した新商品「ボス ラテベース スイートメープル」を5月30日に発売すると発表した。女性支持の高い「フルグラ」とコラボを行い、女性消費者の朝食需要を狙う。
コーヒー「BOSS」の濃縮タイプで、牛乳で割るとカフェラテが簡単に作れることを売りにした「ボス ラテベース」の新商品。優しい甘さのメープルフレーバーを加えた。
ラテベースシリーズの購入者は男性35に対し女性65。BOSSシリーズが男性75、女性25なのと対照的だ。
「BOSSシリーズでは取り切れていない女性・主婦層に支持されている。また飲用シーンも、外ではなく家の中と、BOSSシリーズとは異なる。ラテベースシリーズは発売して1年あまりだが、BOSSブランドにとって戦略的意義の大きい商品」(サントリー 柳井慎一郎執行役員)
BOSSシリーズは「深化と進化」を成長のキーワードに掲げている。メインの缶コーヒー飲料BOSSで従来の消費者に深くアプローチしていく一方で、ラテベースや「クラフトボス」で新規顧客を開拓する。
「まだまだお客さまの数は十分ではない。逆に言えば伸びしろはある。女性や主婦層との接点を拡大していきたい」(柳井氏)
そこで、サントリーが注目したのがカルビーの「フルグラ」だ。カルビーは1988年に朝食事業に参入。メインブランドのフルグラは2010年には約31億円だった売り上げは、12年から急成長。16年には292億円とおよそ10倍に伸び、中期では500億円を目指している。フルグラにけん引される形で、グラノーラ市場も5年で7.4倍と飛躍的に成長を続けている。
ラテベースとフルグラは、女性からの支持が高いこと、朝食での登場機会が多いこと、さまざまな食品と組み合わせてアレンジできること──など共通点が多い。サントリーとカルビーは以前にも「ラテベース×フルグラ」「ペプシスペシャル×ピザポテト」などコラボやキャンペーンを行っており、関係性も深かったことから、新商品の共同開発が始まったという。
「フルグラもラテベースも『エフォートレス』(努力いらず)の商品。共通ビジョンである『“時短を豊かに”忙しい日本の女性を応援する』のもとにタッグを組んで、忙しい現代人の朝に貢献したい」(カルビー フルグラ事業本部の網干弓子企画部長)
コラボのキーメッセージは、「食べるカフェラテ!? フルグラ・テ」。フルグラに牛乳を注いだものに、さっとラテベース スイートメープルをひとかけして食べる。「両社の開発担当者が一堂に会し、ラテベースにとってもフルグラにとってもベストな味に仕上げた」(柳井氏)と自信を見せた。
ラテベース スイートメープルは全国5000店規模で展開。また、5月24〜30日は「WIRED CAFE News」でラテベースとフルグラを使った特別メニューを提供する。
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