博報堂と竹中工務店は6月29日、階段室の壁面に映像を投影することで、オフィス内の階段利用を促進する技術「ta-tta-tta(タッタッタ)」を開発したと発表した。ビジネスパーソンの運動不足を解消し、生活習慣病を予防する狙いがある。
ホルダー型タグを身に着けた社員が階段を上ろうとすると、タグと階段に設置されたIoT(モノのインターネット)センサーが認識。個人の履歴に応じて異なる映像を壁面に映し出す仕組みだ。
竹中工務店が、1月17日〜2月20日に東京本店(東京都江東区)で実証実験を行ったところ、映像投影期間中は階段利用量が平均26.1%増加したという。さらに、実験終了後の週も効果が持続したとしている。
実験では、参加者がこれまで上った段数に応じて、同じ高さの建物の画像や、高尾山登山に例えた映像を表示。このほか、約200種類のメッセージの中から、ランダムで励ましのメッセージも投影した。
その結果、参加者への事後アンケートでは、「楽しく階段が上れた」「体の調子が良くなった」などの回答が得られたという。
一連の結果を踏まえ、両社はこの技術を2018年までに実用化し、19年をめどに商品化を目指すとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング