オフィスの階段の壁に映像投影 楽しく昇降、健康に社員の運動不足を解消

» 2017年06月29日 19時16分 公開
[ITmedia]

 博報堂と竹中工務店は6月29日、階段室の壁面に映像を投影することで、オフィス内の階段利用を促進する技術「ta-tta-tta(タッタッタ)」を開発したと発表した。ビジネスパーソンの運動不足を解消し、生活習慣病を予防する狙いがある。

photo 映像投影のイメージ

 ホルダー型タグを身に着けた社員が階段を上ろうとすると、タグと階段に設置されたIoT(モノのインターネット)センサーが認識。個人の履歴に応じて異なる映像を壁面に映し出す仕組みだ。

 竹中工務店が、1月17日〜2月20日に東京本店(東京都江東区)で実証実験を行ったところ、映像投影期間中は階段利用量が平均26.1%増加したという。さらに、実験終了後の週も効果が持続したとしている。

 実験では、参加者がこれまで上った段数に応じて、同じ高さの建物の画像や、高尾山登山に例えた映像を表示。このほか、約200種類のメッセージの中から、ランダムで励ましのメッセージも投影した。

photo 投影された映像

 その結果、参加者への事後アンケートでは、「楽しく階段が上れた」「体の調子が良くなった」などの回答が得られたという。

 一連の結果を踏まえ、両社はこの技術を2018年までに実用化し、19年をめどに商品化を目指すとしている。

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