女性専用のフィットネスクラブが爆発的に増えていることをご存じだろうか。その名は「Curves(カーブス)」。2017年6月末現在で、店舗数は1801店、会員数は80万人ほど。紫色の看板を掲げているので、ちょっと探せば「こんなところにもあったのか」といった感じで、見つかるかもしれない。
とはいえ「男子禁制」なので、どんなところなのかよく知らない人も多いと思うので、簡単にご紹介しよう。会員は60代が最も多く、次いで50代、70代――。一般的なフィットネスクラブと違って、高齢者が多い。施設の中に入ると、コンビニの広さくらいのところに、円を描くように12種類のフィットネスマシンが並んでいる。そのマシンを使って筋力トレーニングを30秒、次に足踏みなどの有酸素運動を30秒、合計1分のセットを12種類、順番に続けるだけ。1周で約12分、これを2周。最後に、ストレッチをしておしまい。1回のトレーニングは約30分で終了するのだ。
施設の中をよーく見ると、いくつか気になったことがある。一般的なフィットネスクラブには鏡があるのに、カーブスには1枚もない。運動をしたあとに汗を流したい人がいるはずなのに、シャワーもない。簡素な設備にもかかわらず、なぜ急速な勢いで成長しているのか。
もう1つ疑問がある。「カーブスの店が増えている」「会員数も増えている」「儲(もう)かっているみたいだ」といった情報を聞くと「ウチも似たようなことをやってみるか」と山っ気のある人がうじゃうじゃ登場してもおかしくないのに、同じような業態は少ない。あっても、店舗数は100店を超えていない。なぜカーブスだけが大きくなって、他社は大きくなれないのか。その秘密を知るために、カーブスジャパンの坂本眞樹社長兼COOに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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