銀行なのに“面白さ”追求 じぶん銀行の狙いとは「AI外貨予測」提供開始(1/2 ページ)

» 2017年07月25日 07時00分 公開
[加納由希絵ITmedia]

 じぶん銀行は、人工知能(AI)が為替相場の変動を予測するサービス「AI外貨予測」の提供を始めた。外国為替の変動予測を分かりやすく示すことで、外貨預金を始めるきっかけを提供する。また、客に親しみや関心を持ってもらうためのコンテンツの1つにする狙いもある。その意図などについて聞いた。

顔のマークで変動予測を表示

photo じぶん銀行のサービス「AI外貨予測」では、変動予測を顔のマークで表す

 じぶん銀行は、KDDIと三菱東京UFJ銀行が出資している、スマートフォンメインのネット専業銀行。約250万人の顧客を抱える。

 AI外貨予測は、フィンテックベンチャーのAlpacaJapan(以下、アルパカ)と共同開発。じぶん銀行のアプリ内で利用できる。1時間後、1営業日後、5営業日後の変動予測を顔のマークのアイコンで表示する。対象通貨は、米ドル、ユーロ、豪ドル、ランド、NZドルの5通貨。

 このようなサービスを始めた狙いについて、榊原一弥執行役員は「外貨預金に対して、『いつ買っていいのか、分からない』という声が多かった。金利や手数料よりも、預入タイミングの判断に関してサポートのニーズがあった」と説明する。世界的に低金利環境にあることから、少しでも有利なレートで預けられるタイミングを知らせることで、外貨預金の取り扱い増加を目指す。

 アプリでは、外貨の上昇、下落の予測をアイコンの表情によって表しており、一般の利用者にも一目で状況が分かるようになっている。アルパカが米国でトレーダー向けに提供しているツールをもとに、日本の一般利用者を意識して開発した。「日本で外貨預金やFXをやっている人の層は幅広い。分かりやすく、使いやすい見せ方を目指した」(榊原執行役員)。

 表示されている顔のアイコンをタップすると、上昇、下落予測の確率や高値、安値の予測など、詳細な変動予測を閲覧できる。また、5営業日後に終値が上がる確率が一定以上になった際には、その情報をスマホのプッシュ通知で知らせる。最適なタイミングを逃さないための機能だ。

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