米Facebook日本法人は10月3日、写真SNS「Instagram」の国内月間アクティブユーザーが2000万人を突破したと発表した。2016年12月発表の1600万人から10カ月で400万人増え、順調に利用が拡大している。全世界では月間8億人に上っている。
調査会社Kantarが9月に実施した調査によると、ユーザーの男女比は39対61と女性が多い。利用シーンのトップ5は「自宅でくつろいでいるとき」「移動中」「仕事の休憩時間」「テレビを見ながら」「待ち合わせ中」──と、ユーザーの生活に浸透していることがうかがえる。
人気のタグは「猫」「ランチ」「ハンドメイド」など。「写真好きな人とつながりたい」といった長い文章のようなタグがよく使われるのは日本に特徴的な傾向だという。
ユーザーがよく見るコンテンツは「有名人の投稿」「友人の投稿」「ファッション」が上位。15年調査から「料理」「旅行」「動物・ペット」「スポーツ」が50%以上の伸びを見せた一方で、「写真」「アート・デザイン」は下がった。
フェイスブック ジャパンの長谷川晋社長は「Instagramでシェアされるものが、非日常的な作り込まれたアートから、日常的な光景へと広がりを見せている」と利用用途の変化を説明する。
1日で投稿が消えるため気軽に投稿できる動画機能「Stories」の導入も奏功。Instagramの最高製品責任者、ケビン・ウェイル氏は「フィード投稿(通常の投稿)は人生の最高の瞬間、ハイライトを捉えるもの。Storiesは日常的な日々の瞬間を捉えるもの」と語る。Storiesがあることで、Instagramはユーザーにとってさらに日常のものになりつつある。
こうしたユーザーに効率的にプロモーションするために、企業がInstagramを活用する例も増えている。全世界でInstagramのアクティブ広告主は200万社、ビジネスアカウント数は1500万に上る。Instagramユーザーの80%が、ビジネスアカウントを情報収集などのためにフォローしているといい、ファッション、料理、旅行などのビジネスを展開している企業とは相性が良さそうだ。
Instagram広告のメリットをフェイスブックジャパンは「ユーザー属性をピンポイントに絞って配信することができるため、効率的にターゲットにリーチできる」と説明する。花王、レシピ動画アプリ「DELISH KITCHEN」のエブリーなど国内企業でも、(1)テレビCMと併用し、テレビでリーチできない層へのリーチを広げる、(2)テレビCMを使わず、デジタルのみで高い認知や購買意向を育てる、(3)Stories広告を使い、認知やダイレクトなユーザー獲得を目指す――といった成果が出ているという。
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