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» 2017年10月20日 15時00分 公開

中華圏発のゲームアプリが続々日本上陸:「アズールレーン」席巻 大躍進「中華ゲーム」のヒミツ (2/4)

[青柳美帆子,ITmedia]

「VIPシステム」と「欠片ガチャ」

 勢いのある中華圏のゲーム市場。そこで生まれるゲームには、日本で流行しているものとは異なる特徴がある。

 最も日本と異なるのがマネタイズ方式だ。日本国内のゲームは、「基本無料で、ゲーム内アイテムに課金する」というマネタイズ方法を採っているものが多い。一般的なのは、有料のゲーム内アイテムを使い、確率でレアキャラクターを手に入れられる「ガチャ」システムだ。

 一方、中国で支持されるのは「VIPシステム」。ゲーム内で使った金額に応じてクラスが設定されており、一定以上を使うと「VIP」扱いになる。VIPユーザーになるとキャラクターの見た目が豪華になったり、体力の上限が増加したり、各パラメータが強くなったりする。無課金ユーザーとはゲーム体験も異なり、プレイヤー同士が戦うゲームでは、無課金ユーザーがVIPユーザーに勝てる可能性はない。サポートの質すら違うケースがあるという。

 「無課金ユーザーは、VIPユーザーが気持ちよくプレイするための“餌”になっています」と前出のA氏は語る。一握りのユーザーがVIPになるために課金することで、ゲーム全体が支えられる仕組みだ。

 また、ガチャのシステムも少し異なる。日本のガチャはキャラクターが排出されるものだが、中華圏では「欠片(かけら)ガチャ」が多く採用されている。キャラクターをパワーアップするアイテム、ゲーム内ステータスを上げるアイテム、キャラクターの見た目が華やかになるアバターなどが排出される。例えば「曹操の欠片」を10個集めると、強力な力を持つ曹操と交換したり強化したりできる――という仕組みだ。

 「欠片ガチャの始まりは、恐らく三国志ゲーム。中国ではやはり三国志が人気なのですが、史実上キャラクターの数が限られていて、新規にキャラクターを追加するのが難しい。欠片にすることで、少ないキャラクターでもゲームの充実を図ることができるようになりました。また、装備やアバターは、2000年代にヒットしたPC向けのMMO RPGの『リネージュ』や『ラグナロク』(いずれも韓国発)のシステムがそのままスマホアプリでも定着していったと考えられます」(以下、A氏)

 VIPシステムは、日本展開の際にカルチャライズしたシステムに変更しているケースが多いため、国内ではまだあまり見られない。装備ガチャは「セブンナイツ」(韓国ネットマーブル)や「リネージュ2 レボリューション」(韓国NCSOFT)では実装されており、日本ユーザーにも受け入れられている。

 意外な共通点もある。それは日本人声優を起用したゲームも多数存在していること。日本展開を当初から視野に入れている場合もあれば、中華圏にいる日本アニメ好きにアピールすることを狙っている場合もある。「陰陽師」(ネットイース)は、中国語版の時点で、日本声優を起用し中国語字幕をつけている。シナリオも日本のシナリオライターの下村健氏が担当しており、「日本ブランド」をアピールする。

日本の声優やシナリオライターを起用した中国ゲーム「陰陽師」。日本展開も順調

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