「アズールレーン」という艦船擬人化スマホゲームが注目されている。ストーリーは史実を踏まえたファンタジー。第2次世界大戦の米英や日独をモデルにしているような2つの勢力が、さまざまな国の軍艦を美少女に擬人化した「艦船少女」とともにぶつかり合う。
9月14日のリリース以後、軍事好きやゲームファンを中心にTwitterで話題になり、ユーザー数が増加。急きょサーバを増設し、10月3日には登録ユーザーが100万人を突破した。App StoreやGoogle Playでセールスランキングトップ10に食い込むなど、売り上げも好調だ。
実はこのゲーム、中国の動画プラットフォーム「ビリビリ動画」の子会社が開発したゲームの日本向けローカライズ版。日本国内サービスは中国Yostarが運営している。
こうした中華圏発のゲームアプリが、日本のゲーム市場で数多く展開されるようになっている。「ここ1〜2年で一気に中華ゲームが日本に上陸してきました。その勢いはこれからさらに増していくと考えられます」――そう語るのは、日本のスマホゲーム開発会社で働き、中華圏発のアプリの動向に詳しいA氏だ。
中華圏のゲーム市場規模は力強く成長している。中でもすさまじい伸びを見せているのが中国だ。2015年にはApp Store(iOS)のダウンロード数で米国を抜き、続く16年にはApp Storeの収益でも世界トップに。長く2位につけていた日本は3位に転落することとなった。ユーザー1人当たりの平均売上額(ARPU)は日本が首位を維持しているが、中国の成長率はこの2年間で約10倍と著しく、17年には日本に迫ると言われている。
App Annieが発表した企業別の収益ランキングの1位に輝いたのは、中国のプラットフォーム企業Tencent(テンセント)。3位にも中国NetEase(ネットイース)が食い込んだ。テンセントは2位のSupercellの大株主であるため、ある意味では世界のトップ3に中国系企業が姿を現したことになる。その影響を受け、ミクシィ、ガンホー、LINEといった国内企業がトップ5から落ちる形になった。
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