ドンキでバカ売れの家電「置くだけエアコン」 担当者「特に人気の地域がある」、なぜ?(1/2 ページ)

» 2024年07月27日 08時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

 ドン・キホーテ(東京都目黒区)の「どこでも置くだけエアコン」(店舗上限価格4万3780円)が好調だ。同社でもかなりの高価格商品でありながら、2023年4〜8月における売り上げは家電部門でトップ、PB商品でも3位にランクインしている。同商品は2021年5月から販売されているが、4月20日発売の2024年モデルはユーザーの声を取り入れ、さまざまな改良を加えたという。同社PB企画開発部の今井潤氏に話を聞いた。

donki ドンキ、4万超えの「置くだけエアコン」が大ヒット(提供:ゲッティイメージズ)

 どこでも置くだけエアコン(以下、置くだけエアコン)は、一般的なクーラーと異なり設置工事が不要。付属の窓枠パネルを使い排気ホースをつなぎ、電源プラグをコンセントに差し込めば、すぐに利用可能だ。置くだけで使えるので、壁掛けエアコンの設置が難しい部屋やもともとエアコンがない部屋、ガレージなどにも対応する。

donki 使用イメージ(同社提供)

ユーザーの声を受けて大幅リニューアル

 置くだけエアコンは2021年から販売されているが、2024年モデルは主に4つの改良を加えた。1つ目は冷房出力を強化した点だ。ユーザーからの「もう少し大きな部屋でも使いたい」という声を受け、冷房出力を2023年モデルから約20%向上。対応畳数はこれまでの8畳から10畳へと拡大した。

donki どこでも置くだけエアコン(ドン・キホーテ公式Webサイトより引用)

 2つ目はこれまでの冷房・送風・除湿に暖房機能を追加し、4種類の使い方ができるようにしたことだ。暖房機能を追加した理由について、今井氏は「発売から予想以上に支持されている商品だったため、夏限定ではなく、通年使用可能な仕様にスペックアップしました」と説明する。暖房は最大9畳まで使用可能だ。

 窓枠パネルにも工夫を施した。2023年モデルでは対応窓枠サイズが88〜125センチで、それ以上高い窓に設置したい場合は別売りの窓枠パネルを購入する必要があった。「購入されたお客さまから『窓枠パネルを長くして設置できる範囲を広げて欲しい』という声をいただきました」(今井氏)。そこで2024年モデルは対応窓枠サイズを88〜230センチまでに拡大し、べランダ窓などにも対応できるようにした。また、外に出す排気ホースは虫が入らないよう、ホース内に防虫ネットを追加している。

donki 長くなった窓枠パネル(展示会にて編集部撮影)
donki 2024年モデルは主に4つの改良を加えた(展示会にて編集部撮影)
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