大リーグ移籍をめぐって、大谷翔平と吉本興業の関係赤坂8丁目発 スポーツ246(3/3 ページ)

» 2017年12月08日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]
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“大谷利権”を巡る仁義なき戦い

 しかし大谷は昨年12月に大手芸能プロダクションの「ホリプロ」とマネジメント契約を結んだことが発表されたばかり。ホリプロからすればライバル会社「吉本興業」の名前がチラつく代理人やパドレスが移籍先候補として取り沙汰される流れは、どう考えても看過できるはずがない。その流れを象徴するかのように、業界内で妙なうわさが飛び交い始めているという。「ホリプロと大谷サイドの間に隙間風が吹き始めているのではないか」というものだ。事情通は次のように続ける。

 「最近、『大谷とホリプロの契約は切れているのではないか』と勘ぐる関係者がいる。その一方で『いや、ホリプロと大谷の関係は以前にも増して強固になっている。これからメジャーに行く金の卵をそう簡単にホリプロが手放すはずがない』という声もあるので、現時点では何とも言えない。

 いずれにしても吉本興業は大谷と契約をしているわけではないし、表面上では無関係。だから国内でのマネジメント契約をホリプロと結び、吉本興業の息がかかるCAAのバレロ氏と代理人契約を結ぶダブルスタンダードの形式は“いびつ”ではあるにせよ、成り立つと言えるのかもしれない。

 ただし、その裏側では吉本興業と密接な関係にある1人の球界OBが暗躍し、メジャー移籍を目指す大谷側を口説き、所属先である日本ハムにも筋を通す形で働きかけを行っていたとも聞く。メジャー移籍が正式に決まった暁には吉本興業が密かにバックアップする形で、大谷の親族が個人のマネジメント会社を新たに設立するのではないかという怪情報までささやかれている。

 あくまでも個人的な見解だが、たとえ大谷が最終的に斎藤氏のいるパドレスではなく他の球団に行くことになったとしても、この莫大な“大谷利権”を巡る仁義なき戦いでは何だか最後の最後で吉本興業の一人勝ちになりそうな予感がしてならない」

 確かにメジャーリーグの世界にも顔が利く吉本興業のグローバルパワーは大谷にとっても非常に心強い。そうした利点をしっかりと大谷側に水面下でプレゼンテーションし、メジャーリーグ挑戦間際のところで懐に入り込んだ吉本興業の必死の巻き返しはやはり企業努力の賜物といえそうだ。

 果たして大谷はパドレスか、もしくは別の西海岸を拠点とするメジャー球団への移籍を選ぶのか。どのチームのユニホームを着ることになっても、日本の誇る二刀流プレーヤーと吉本興業の関係が色あせることはないだろう。

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