帝人フロンティアは、薄い布地を人の上半身に当てるだけで心拍を測定できる技術「バイタルセンシングソリューション」を出展。
測定用の布は、京都の伝統工芸品「西陣織」の製作方法を参考に、伝導性の高い1本の糸で広範囲を織り上げており、細かな心拍情報を取得できるという。
技術開発部の担当者は「救急医療への導入を想定している。深刻な容体の患者を救急搬送する場合、心拍を測るために電極を取り付ける時間のロスが命に関わる。当社のソリューションでは、上体に布を置くだけで測定を終えられるため、早期の搬送・救命につなげられる」と話す。
「測定の精度も高く、心臓のどの血管に異常があるかも検知できる」と自信を見せる。今春の商品化を目指しており、現在は京都大学医学部などと協力して実証実験を進めているという。
帝人フロンティアの担当者は「これまでのウェアラブル市場は、“健康な人向け”のものが中心だった。しかし、それでは他社との差別化やターゲットの明確化が難しい。当社は『繊維×IT』で人命を救っていきたい」と力を込めた。
会場ではこのほか、さまざまな企業が、心拍数の周期を基に自律神経の状態を算出し、ユーザーのメンタルヘルス診断につなげるデバイスや、喉に装着すると「のみ込む力」を測定し、誤嚥性(ごえんせい)肺炎の予防につなげるデバイスなどを展示していた。
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