キリンビールは、市場拡大を続ける高アルコール缶チューハイの市場に、新ブランドを投入する。4月10日、アルコール度数9%の新商品「キリン・ザ・ストロング」を発売。果汁の味が特徴の主力ブランド「氷結」とは異なり、刺激的で飲みごたえのある味わいで需要に対応する。会社や家庭で感じているストレスを、スカッと酔って解消したい。そんなニーズがある40代男性に照準を合わせる。
缶チューハイやカクテルなど、割らずにそのまま飲めるRTD(Ready to Drink)の市場規模は拡大を続けている。キリンの主力ブランド、氷結は2017年に過去最高の販売量を更新。同社の推計によると、市場全体では18年も前年比7%増を予測している。
市場拡大をけん引しているのが、アルコール度数7〜9%の「ストロング」市場の成長だ。ストロングのRTD市場は10年と比べると約2.5倍に拡大。RTD市場全体の中で5割強を占めるまでになった。価格以上の満足感を得られるコストパフォーマンスへの意識が高まっていることや、RTD商品の種類が増えたことで、40〜50代男性を中心に、ビール類から切り替えたり、ビール類と一緒に飲んだりするニーズが増えた。
氷結ブランドの高アルコール商品「氷結ストロング」も好調だが、「高アルコールに対するニーズをより捉えた商品」として、新ブランド「キリン・ザ・ストロング」を提案する。そのニーズとは、「炭酸の刺激が強く、ハードな味わい」(マーケティング部長の山形光晴氏)。果汁の味わいが強い氷結では物足りなさを感じる人がターゲットとなる。
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