飲食店「キリンシティ」で提供する料理で黒ビールが使用されているかのようなメニュー表示をしていたが、実際には黒ビールを使用していなかったとして、消費者庁は6月13日、同店を運営するキリンビール子会社「キリンシティ」に対し景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出した。
同庁によると、2015年1月13日〜16年6月7日のランチメニューで「黒ビールカレー」について、「コク深い味わいの黒。」「新一番搾りスタウト(黒生)を使用し、さらにコク深く、スパイシーな味わいに生まれ変わった黒ビールカリー。」、「赤・黒ハーフ&ハーフ ¥870(大盛り¥970)」――など、25のメニューで黒ビールを使用しているかのように記載していた。
だが実際にはどのメニューにも黒ビールは使用されていなかった。
同庁は「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示をしていた」とし、速やかに顧客・従業員に同件を周知徹底し、再発防止を求めた。
キリンシティは同日に「お客様には大変ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪文を発表。現在は黒ビールカリー関連料理については「一番搾り(黒生)」を使用しているという。
顧客に対しては、該当商品のレシートを8月31日までに店舗で提示すれば返金に応じる。
キリンシティの担当者は「黒ビールを使用したカリーソースの製造を外部委託し、開発にあたって委託先と何度もやり取りを行った。その過程で委託先との確認不足や認識相違から最終的に黒ビールが使用されないバージョンが出来上がってしまい、このような事態を招いてしまった」と経緯を説明している。
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顧客の若返りに成功 「和食さと」が好調を維持できるワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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