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» 2018年10月24日 07時50分 公開

初の専門アナウンサー事務所設立:元大手民放エースアナ 甲子園を捨てeスポーツ実況に懸けた理由 (1/2)

大手民放のアナウンサーが「自分抜きで盛り上がるのは許せない」と初のeスポーツ実況専門の事務所を設立。今後は後進育成や「選手の生き様を語る」実況を目指す。

[服部良祐,ITmedia]

 対戦型のコンピュータゲームでプレイヤーが戦う様を観戦する「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」が話題だ。9月にジャカルタで開催されたアジア競技大会では初めて公開競技として採用され、日本人選手が金メダルを獲得した。欧米や韓国に出遅れつつも、日本でも大規模な大会やスポンサーの企業が急増している。

 サイバーエージェントの子会社、CyberZ(東京都渋谷区)が9月に全国の男女1200人に行ったアンケート調査によると、eスポーツの認知率は49.8%と前年の同調査結果より倍増した。急激に拡大するこの市場に大手民放を辞めて試合を実況するアナウンサーとして名乗りを上げ、日本初のeスポーツ実況専門の事務所を立ち上げた人物がいる。ODYSSEY(東京都大田区)社長、平岩康佑(31)さんだ。

photo eスポーツの代表的な大会「RAGE」。平岩さんも実況で参加する(RAGE提供)

アクションもカードゲームも実況

 「トリプルキル!」「中国の選手がデンマークの選手を落としています!」。18年に開催されたチーム制のアクションシューティングゲーム「オーバーウォッチ」の世界大会では、目まぐるしく入れ替わる両チームのキャラの動きをリアルタイムで説明した。スマートフォン向けのカードバトルゲーム「シャドウバース」では、カードの能力に基づいた緻密なプレイヤーの戦略を描写。平岩さんは激しい動きを伴うアクション系と、静かな頭脳戦が繰り広げられる戦略系のゲーム、両方を巧みに実況するアナウンサーだ。

photo eスポーツを実況する平岩康佑さん(RAGE提供)

 各地の大会に出向いたり、スタジオでプレー画面を見ながらゲームの実況解説を行う。静岡第一テレビからやはりeスポーツを志してこの事務所に移ってきたアナウンサー、柴田将平さん(28)とともに約20の大会・イベントに関わる。CyberZによる「RAGE」といった著名な大会や、「東京モーターフェス2018」といったイベントで開かれるeスポーツコーナーでも実況をこなす。イベントが集中しやすい金〜日曜日は19年3月までほぼ予定が埋まっているという。

 大学卒業後は朝日放送(当時)にアナウンサーとして入社した。プロ野球やJリーグなどスポーツ実況で頭角を現し、特に高校野球では社内で表彰されるほどで今回の第100回大会でも活躍が期待されていた。

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