最近YouTube上で話題になっている言葉、「Vチューバ―」。「バーチャルユーチューバー」の略で、3Dモデルのキャラクターが動画の中で動いたり話したりする。アニメに出てくる女の子のようなキャラがユーチューバーを演じているようなイメージだ。
2017年ころから火がつき、最近ではキャラ数も4000人を突破したとされ主に若年層から支持を増やしつつある。4月にはグリーがVチューバ―の発掘や育成を手掛ける新会社を設立、約100億円を投じると発表した。ビジネスの面でも無視できない存在になりつつある。
しかしファンの多くが若年層なこともあり、人気の理由が大人にはちょっと分かりづらいのも事実。そこで、サイバーエージェント傘下でユーチューバーなど若年層向けの広告マーケティングを手掛けるCA Young Lab(東京都渋谷区)の石塚翔吾さんに話を聞いた。Vチューバ―の広告に関する仕事を多く手掛け、プライベートでも“新人”のチェックを欠かさない根っからのVチューバ―ファンだ。
CA Young Labなどの調査によると、そもそもユーチューバーの広告やグッズなどの売り上げを合わせた市場規模は17年で219億円。18年には300億円と、3年前の約10倍の規模になると予測されている。石塚さんによると現在のVチューバ―の市場規模は10〜20億円程度とみられるが、こちらも18年初めころから急成長してきた。
石塚さんによれば代表的なVチューバ―をWeb上では「四天王」と呼ぶ。四天王なのになぜかよく5人が挙げられるという。このうち筆頭とされるのが「キズナアイ」。最初期のVチューバ―とされる、ロングの髪形にピンクのリボンを結んだ女の子だ。YouTube上の専門チャンネルでは約200万人が登録している。
2番人気と目されるのが輝夜月(かぐやるな)。白っぽい髪をツインテールにまとめて猫耳を付けた女の子。チャンネル登録数ではキズナアイに劣るものの動画の再生数では上回ることもある実力派だ。最近ではバーチャル空間で開催される「ライブ」のチケットが10分で売り切れて話題になったという。
他にも「ミライアカリ」に「電脳少女シロ」「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」(のじゃロリおじさん)が四天王(ただし計5人)として数えられる。ちなみに多くのキャラが外見、声ともに女の子だが、のじゃロリおじさんは外見が幼い少女、声はおじさんという変わり種。ミスマッチさで人気を博している。
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