『大辞林』、13年ぶりに新版登場 「バズる」「ワンチャン」「空気を読む」など約1万3000項目を追加ビジネス用語も充実

» 2019年09月05日 17時04分 公開
[ITmedia]

 三省堂は9月5日、国語辞典『大辞林』の13年ぶりの改訂新版「第4版」の販売を始めた。新たに現代語を中心に、固有名詞や専門語など約1万3000項目を追加し、既存語の見直しも行った。価格は9000円(税別)。

 追加項目の中には、新元号「令和」やその典拠となる万葉集に登場する「令月」の他、「インスタ映え」「バズる」「ワンチャン」などの若者言葉や、「キャラが立つ」「空気を読む」といった慣用句、「5G」「IoT」「GAFA」などのビジネス用語もある。さらに「ささる」に「(比喩的に)衝撃や感銘を与える・心に響く」の意味を追加するなど、既存の語にも近年定着した新しい語義を加えている。

photo 『大辞林 第4版』
photo 新規項目の例(プレスリリースより)

 三省堂は新たに加わった項目や語義について、「第3版以降、日々の言葉の観察と収集を背景とする月次の増補更新作業を継続し、その中で若者言葉・IT用語・ビジネス用語が最も語の生成が盛んな分野のひとつとしてあったことから、結果的に数が多くなった」と説明している。

 また、芥川龍之介や幸田露伴といった近代作家の作品に登場する語や用例の採録も拡充。「これまではあまり辞書に収録されておらず、聞き慣れない言葉も多いだろうが、今の時代に収録すべきだったと考えている」(三省堂)。

 書籍購入特典として、スマートフォンで利用できるデジタル版も用意。シリアルコードを入力すれば、三省堂のスマホアプリ(iOS/Android、ダウンロード無料)から無料で使えるようになる。同社は「家では書籍を利用するが、外出先ではスマホで使いたいというニーズに応える」としている。

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