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» 2019年09月19日 08時00分 公開

アジア太平洋地域で突出:日本人は「転職にも今の勤務先にも期待していない」――世界的にも“異質な仕事観”判明 (1/3)

日本人は「転職にも今の勤務先にも期待していない」。アジア太平洋地域での調査でそんなホンネが判明した。世界的にも“異質な仕事観”をデータから分析。

[服部良祐,ITmedia]

 日本のサラリーマンは海外と比べて転職に期待していないが、かと言って今の仕事が別に好きな訳でもない――。人材サービスを手掛けるパーソルグループ傘下のパーソル総合研究所(東京・港)がアジア太平洋のビジネスパーソンに調査したところ、日本人のこうした「異質な仕事観」が浮かび上がった。

 日本でも終身雇用が当たり前でなくなったとされ、転職市場も活況だが、国際間比較から見た働く人の意識はもっとリアルで複雑なようだ。

photo 今の勤務先は続けたくない、でも転職にも消極的……それが今の日本のサラリーマン!?(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

転職は「良いことだが気が向かない」?

  調査は同研究所が19年2〜3月、アジア太平洋地域(APAC)の主要な14の国・地域で働くビジネスパーソン各1000人を対象に、Web上で実施。東アジアは日本や中国、韓国など、東南アジアではタイにインドネシアなど、加えてインド、オーストラリア、ニュージーランドの人に、就労の実態や仕事・転職への意識などを聞いた。

 本調査では「出世意欲」や「独立・起業への意識」といった上昇志向に関する項目で、日本は突出して低い数値結果が出た。加えて「転職」への意識においても、日本のサラリーマンの異質さが目立った。

 まず「転職回数」について着目すると、日本は平均2.9回。「経験無し」と「6回以上」の比率が高く両極端な傾向があるが、他国と比べて決して突出した数値ではない。

photo 各国・地域のビジネスパーソンの転職回数(パーソル総合研究所「APAC就業実態・成長意識調査 2019年」 クリックで拡大)

 次に「転職に対するイメージ」を見ると、日本は72.8%が「総合的に見て良いこと」と回答している。最下位ではあるが、逆に日本人でも「総合的に見て悪いこと」と回答した人が27.2%しかいない点を考慮すれば、他国と同様に日本でもおおむね「転職は良いこと」と考えられていると言える。

 しかし、「積極的に転職すべきか」という項目では違ったイメージが浮かび上がった。日本人は59.6%が「積極的にしていく方が良いこと」と答えた一方で、40.4%が「できれば避けた方がよいことだ」と回答。半数近くがネガティブな反応を示し、中国に次いで最も「積極性」が低くなっている。

photo 各国・地域のビジネスパーソンの転職に対するイメージ(パーソル総合研究所「APAC就業実態・成長意識調査 2019年」 クリックで拡大)

 さらには、「他の会社に転職したいか」という質問にも、「そう思う」と答えた日本人の割合は25.1%。他国に比べ最も転職意向が低い結果となった。

photo 各国・地域のビジネスパーソンの転職意向(パーソル総合研究所「APAC就業実態・成長意識調査 2019年」 クリックで拡大)

 では、日本人は今の勤務先を気に入っている人が多いのだろうか。調査では真逆の結果が浮かび上がった。

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