ネスレ日本、キャッシュレス対応のコーヒーマシン展開 「どこでもカフェ化」実現：狙うは「スモールマス」市場（2/3 ページ）

[服部良祐，ITmedia]

集金プロセスをネスレが代行

　同社の担当者は「本サービスのポイントは単にキャッシュレス化だけでなく、集金プロセスを全てうちが代行する点にある」と強調する。現在、ネスレ日本のコーヒーマシンをレンタルで利用する場合、機器を職場などに置いたアンバサダーが集金業務を自ら担う必要があった。担当者も「以前から『オートで支払いできるようにならないか』といった声がオフィスなどから寄せられていた」と振り返る。

ネスレ日本が打ち出すキャッシュレス型コーヒーマシン（右）

　そこで、必ずしも飲料提供や支払業務に付きっ切りの人員を置くことができないが、人が一定時間滞留していてコーヒーを飲む機会がある、ショップや事業所といった場所に売り込む。ユーザーが自分で決済できるコーヒーマシンを置き、キャッシュレス運用の手間もネスレ日本側が負担することで、事業所側は低コストでコーヒーをユーザーに売り込むことが可能になる。

ネスレ日本が打ち出すキャッシュレス型コーヒーマシンの導入例

　キャッシュレスと聞くと、自販機のように省人化してコーヒーを販売できる点が一番の売りのようにも見える。しかし、ネスレ日本の担当者は「今回のサービスは『隙間ビジネス』に対応したもの。無人（カフェ）か有人かというより、その“間”の部分が商機になる」とみる。