「さば」はなぜ「ツナ」を超えたのか? 熱血“さば”社長と外食産業の“必然”が生んだブーム新連載・食の流行をたどる(4/6 ページ)

» 2019年10月24日 05時00分 公開
[有木 真理ITmedia]

中食分野で存在感が増すさば

 中食におけるさばメニューの定番といえば、さばの塩焼き弁当ではないだろうか? 今や、スーパーやコンビニでは、さばを使ったテークアウトメニューが増えてきた。ほぐしたさばを使ったおにぎりや丼、トルコで有名なバケットにさばを挟んださばサンド、トルティーヤにさばを挟んださばロールなどを目にすることも増えてきた。

 また、低糖質ブームに乗って大ブレークしたサラダチキンならぬ「サラダフィッシュ(さば)」もコンビニで販売されており、糖質を気にするダイエッターに人気だ。これは、そのまま食べてもおいしいが、サラダに乗せれば立派なごちそうになる。糖質が抑えられ、ダイエット時のランチにおすすめである。中食市場においても、その食べ方はバラエティ豊かになっており、さばを食べる習慣が定着しつつあるのだ。

 また内食(家庭)の消費では、生のさばだけはなく、さば缶が大ヒット中だ。さばの水煮缶は料理に使いやすい。そのままサラダに乗せたり、煮物やパスタに缶のスープ使ったりすることもできる。また、納豆やオクラといったねばねば食材と混ぜれば、最強のご飯のおともにもなる。カレーの具材としてもおすすめである。

 このように、さば缶は、さけのほぐし身やツナの扱いに似ているため、家庭でのアレンジも簡単なのだ。

photo さばのサラダ

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