大手牛丼チェーン「すき家」は、12月11日から「牛すき鍋定食」(並盛で税込780円)と「四川風牛すき鍋定食」(同830円)を発売する。前者は冬の定番商品だが、後者は新たに投入する商品となる。
四川風牛すき鍋定食は、特製辛口ダレを使用した牛すき鍋と、別添えの食べるラー油「すき家オリジナル後がけ麻辣スパイス」で四川風に仕上げた商品。特製辛口ダレの辛さと麻辣(マーラー)スパイスのしびれる刺激が特徴だという。
麻辣をコンセプトにした鍋は、吉野家も10月15日から販売している。「中華の鉄人」として有名な陳健一氏が監修した「麻辣牛鍋膳」は、豚骨と鶏ガラを煮込んだスープに特製麻辣タレを加え、具材を煮込んでいる。陳氏が特別に配合した“究極の麻辣タレ”は、3つの醤(豆板醤、麻辣醤、甜面醤)と7つの香辛料(花椒、唐辛子、五香紛、クローブ、スターアニス、ブラックペッパー、クミン)を使用している。吉野家は、これまでと異なる感性や技術を料理に取り入れるため、外部とのコラボを加速させている。5月には「ライザップ牛サラダ」を発売し、販売数が100万食を超える大ヒットとなった。
松屋は豆腐キムチチゲや牛鍋膳の販売数量があまりにも好調だったため、豆腐の原料の確保が遅れ、生産が追い付かない状態になってしまった。そのため、豆腐関連メニューを一時休止するという事態に陥った。現在、豆腐関連メニューは復活しているが、人気メニューを提供できなかったのは痛手に違いない。
近年、外食業界では「麻辣」をコンセプトにした商品に注目が集まっている。吉野家だけでなく、すき家も参入したことで、冬の鍋商戦が過熱しそうだ。
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