モスフードサービスは1月10日、モスバーガーのチャージ式プリペイドカード「モスカード」の番号、9674件を二重発行していたと発表した。これにより「同じ番号を持つ2人の利用者の残高が混ざる」「身に覚えのない利用履歴が表示される」といった問題が発生していたという。
モスカードには店舗などで発行する物理カードと、スマートフォンアプリ上のデジタルカードの2種類があるが、カード運営を委託している会社の業務フローにミスがあり、製造した物理カードと同じ番号を、新規発行したデジタルカードに誤って付与していたという。
年末年始にカード会員向けのキャンペーンを実施した際、会員から「自分が使ったものではない使用履歴がある」という問い合わせを受け、問題が発覚した。
二重発行されていた番号は9674件。うち8357件は物理カードがモスフードサービスの倉庫などに保管されていたため重複利用はなかったが、残りは同じ番号を持つ利用者が複数おり、そのどちらもがカードを使える状態だったとみられる。
同社の発表によれば、実際に入金や使用の履歴があった番号は1286件。2500人ほどの会員の間で重複利用が発生していた可能性があるという。なお、氏名やクレジットカード番号といった個人情報の漏えいはなかったとしている。
対象カードの利用はすでに停止しており、デジタルカード利用者には、1月下旬をめどに新しい番号を割り振り、入金分の全額補償と500円分のポイント付与を行う考えだ。重複利用が発生していた物理カードの利用者についても、緊急対応窓口を通じて状況を確認した上で、同様の補償とポイント付与を行うとしている。
モスフードサービスは「今回の件は、委託会社と弊社の確認の不徹底により発生した。今後は同様の事態が発生しないよう、確認と管理体制を強化する」とコメントしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング