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» 2020年05月22日 13時47分 公開

「今1万円」と「一週間後に1万1000円」どちらを選ぶ? 行動経済学も取り入れるマネーフォワードラボ (1/2)

マネーフォワードが、お金に関する不安や課題を解決するたためのマネーフォワードラボ(Money Forward Lab)を設立して、1周年を迎えた。このたび、新たに技術顧問として、行動経済学を専門とする、慶応大学教授の星野崇宏氏を迎え、体制を強化して研究に取り組む。

[斎藤健二,ITmedia]

 マネーフォワードが、お金に関する不安や課題を解決するたためのマネーフォワードラボ(Money Forward Lab)を設立して、1周年を迎えた。このたび、新たに技術顧問として、行動経済学を専門とする、慶應大学教授の星野崇宏氏を迎え、体制を強化して研究に取り組む。

行動経済学を専門とする、慶應大学教授の星野崇宏氏

行動経済学とは何か?

 星野氏の専門である行動経済学とは何だろうか。従来の経済学では、人は合理的に判断し、利己的に行動することを前提として、理論が組み上げられてきた。ところが、実際には人は非合理的な存在だし、自分が損すると分かっていても利他的に行動することもある。こうした人間の特性を組み込んだものが、行動経済学だ。ハーバート・サイモン、ダニエル・カーネマン、リチャード・セイラーらがノーベル経済学賞を受賞しており、注目されている。

 行動経済学の用語の一つ「ナッジ」は、人の思考のクセを利用して、うまく選択肢を提示することで、行動を変えさせようというものだ。既に各所で応用が始まっている。

 例えば英国で2010年から始まった「Behavioral Insights Team」(BIT)では、行動経済学の社会規範効果を使い、税金を早期に収める行動を促した。「周りの人がどれくらい(税金を)収めているかを通知するだけで、2割以上、(早期の)納付率がアップする」(星野氏)という。

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