変革の財務経理

改正電子帳簿保存法で、経理は本当にペーパーレス化できるのかできること、できないこと(1/3 ページ)

» 2020年09月03日 07時00分 公開
[武内俊介ITmedia]

 コロナショックを機に、多くの企業がペーパーレス化に向けてようやく動き出した。政府が6月に発表した押印についてのガイドラインでは、契約書に押印しなくても法律違反にはならないことが示され、脱ハンコの動きはこれから加速するだろう。7月には政府とソフトウェア企業などが請求書の電子化に向けての協議会を立ち上げ、デジタル請求書の形式の共通化に向けて動き出している。

 デジタル化の遅れが生産性の向上を妨げていることは以前から指摘されてきたが、ハンコや原本を過度に重視する商習慣もデジタル化を阻んできた。しかし、コロナショックによって多くの人々が在宅勤務を余儀なくされ、政府も企業もようやくこの問題に真剣に向き合うようになったのだ。

 デジタル化の促進に関してもう1つ注目されている法律の改正がある。10月から施行される改正電子帳簿保存法だ。この記事では、電子帳簿保存法の内容を解説した上で、今回の改正によって何が変わるのか、実務上どのような影響があるのかをみていく。

photo 写真提供:ゲッティイメージズ

電子帳簿保存法とは

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