【独自】ネスレ日本「ネスカフェ アンバサダー」刷新 他社のスナックやカップ麺提供、商品発注オンデマンド化コロナ禍での需要減から巻き返しへ(1/2 ページ)

» 2020年09月08日 08時00分 公開
[服部良祐ITmedia]

 ネスレ日本(神戸市)が、自社のファンを介してコーヒーマシンをオフィスなどに置く主力事業「ネスカフェ アンバサダー」で新サービスを打ち出す。自社商品だけでなく他社の飲料や軽食も提供するほか、商品発注をオンデマンド化するなど利便性を高める。

photo オフィスでスナックやカップ麺も食べられるネスレ日本の新サービス「スマイル オンデマンド便」(イメージ、同社提供)

日清のカップ麺、カルビーのポテチも

 新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが浸透したことから、企業におけるオフィス系サービスの需要は先細りしつつある。ネスレ日本はアンバサダーサービスの使い勝手を向上させることで、コロナ禍でも比較的出社するケースが多いとされる中小企業でのオフィス需要を新たに取り込むほか、1ユーザーが購入する商品数・単価増を狙う。

 同社の新サービス名は「スマイル オンデマンド便」。通常のネスカフェ アンバサダーサービスは現在約48万カ所で実施しており、オフィスなどにいるネスカフェのファンを通じてコーヒーマシンを置いてもらい、そこの従業員にコーヒーを飲んでもらう仕組み。商品の発注や代金回収はアンバサダー自身が担当し、扱う商品もコーヒー系飲料やキットカットなどネスレ日本の商品だけだった。

 新サービスでは、軽食や菓子、飲料など他社の人気商品もオフィスに置く。例えば栄養機能食品のクリーム玄米ブラン(アサヒグループ食品)や、日清食品のカップヌードル、カルビーのポテトチップスなど。飲料水なども投入し、常時約30アイテムを維持する。

photo コーヒー以外の軽食や飲料もタブレットを使いオフィスで購入可能に(イメージ、ネスレ日本提供)

 さらに、コーヒーマシンにタブレット端末を追加することで、交通系ICカードでの支払いを可能にする。マシンで使用するコーヒーのカートリッジを始めとした商品に関しても、在庫が少なくなるとネスレ側がアンバサダーに提案する仕組みを取る。代金回収や在庫管理の自動(オンデマンド)化を進め、アンバサダーが常にオフィスにいなくてもいいようにする。利便性向上に加え、職場のテレワーク化にも対応する。

photo スマイル オンデマンド便のイメージ図(ネスレ日本提供)
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