既に7月から約30のオフィスで試験運用を開始している。まずは年内に1万カ所への本格普及を目指す。ネスレ日本によると、ユーザー(サービスを使っているオフィスの従業員)1人当たりの購買単価は従来の約4倍になっているという。
同社でスマイル オンデマンド便を担当するEコマース本部ダイレクト&デジタル推進事業部の山野和登部長によると、同サービスの企画はコロナ禍前の2019年からスタートしていた。ただ、「コロナ禍で会社員が職場に来る頻度も減っている。うちもネスカフェ アンバサダーのテレビCMをストップするなど、積極的なアンバサダー拡大を止めていた。実際、新規の加入者数は(コロナ禍前時点での)予定を下回っている」と打ち明ける。
一方で同社は本サービスを、オフィスでのアンバサダー獲得の巻き返しにつなげる新施策と位置付ける。「今までだったら(アンバサダーサービスでは)コーヒーなどしか飲めなかったが、新サービスでは外出せずにオフィス内で小腹を満たせる。職場に来る頻度も減っているであろうアンバサダーにとっても負担が減る」(山野部長)。
先の見えぬコロナ禍で、日本のオフィス環境が一変している現在。オフィス系サービスのはしりだったネスカフェ アンバサダーだが、利便性向上やアイテム数増で、縮小しつつある需要を再び喚起できるか。
ネスレ日本、「アンバサダーの次」のコーヒーマーケティング戦略とは
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