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会員数「1億人超え」 欧州最大ホテルチェーンが日本で仕掛ける“脱中国人依存”の戦略:2028年「ラッフルズ東京」上陸(1/3 ページ)

» 2026年02月17日 07時00分 公開

 欧州最大のホテルグループである仏アコーが、日本をアジアの最重要市場と位置付け、積極的にビジネスを展開している。

 2026年5月に「東急ステイ メルキュール 広島」、2027年末には「プルマン東京銀座」のほか、プレミアムクラスのブティックホテル「Mギャラリー」も長野と新潟でオープン。2028年には最高級ブランド「ラッフルズ東京」が上陸するなど、攻めの姿勢を崩さない。

 2024年4月には傘下のホテルブランド「メルキュール」と「グランドメルキュール」22軒を一斉開業(【6471室を一斉開業する欧州最大ホテルチェーン 「投資は回収できる」と自信のワケ】参照)。110カ国・地域、45以上のブランド、5700以上のホテルで展開する会員向けのプログラム「ALL Accor」を強化するなど、顧客体験(CX)を向上させることで、日本市場におけるブランド浸透を加速させている。

 日本事業を統括するアコージャパンのディーン・ダニエルズ社長に、日本市場戦略の展望を聞いた。

photo01 ディーン・ダニエルズ アコージャパン社長。ニュージーランド出身。ホスピタリティースタンダードインスティテュードを卒業後、2005年にホテリエとしてのキャリアをスタート。2008年にアコーに入社し、フロントマネージャー、料理飲料マネージャー、オペレーションマネージャー、ホテルマネージャーを経て、2013年にメルキュールクイーンズタウンリゾート総支配人に就任。2016年の来日以降は、メルキュールホテル札幌を拠点に北海道と沖縄エリアのエリアマネージャーを務め、2020年9月よりアコージャパンの代表取締役に就任

専用ラウンジ、高速WiFi、アーリーチェックイン 会員制度を強化した狙い

 アコーは日本では、メルキュール以外に「イビス」「ノボテル」「フェアモント」「プルマン」といったブランドを運営している。合計で46軒、1万1000以上の客室を展開しており、現在は特にインバウンドの獲得に力を入れている。

photo01 2027年にオープン予定のプルマン東京銀座(プレスリリースより)

 日本政府観光局(JNTO)が1月21日に発表した2025年の訪日外国人旅行者数は、前年比15.8%増の4268万3600人と過去最高を記録した。同社がこの旺盛な需要を取り込むために強化したのがALL Accorだ。

 このプログラムは、入会費・年会費無料のALL Accorと、220ユーロ(約4万円)または1万4000ポイントで登録できる年会費制の「ALL Accor Plus Explorer」の2層構造となっている。日本でも宿泊や飲食で貯(た)めたポイントを次回の宿泊や、JAL・楽天ポイントなどの提携ポイントへ交換できるようにした。そのほか、スポーツ観戦や限定イベントへの招待など、世界で7000以上の体験プログラムを用意しているのが特徴だ。グローバルでもアメリカンエクスプレス、ハーツ(レンタカー)など100社以上のパートナーと組んでいる。

 同プログラムのメンバー数は世界で1億人を超えるなど右肩上がりだ。特にこの5年間で2倍となっていて、2024年には1100万人の新規登録者を獲得した。ダニエルズ社長によると、日本でも、会員数が2019年から年平均で4〜5%増加しているという。

 「メンバーにはステータスに応じて、アーリーチェックイン、レイトチェックアウト、ルームアップグレード、エグゼクティブラウンジへのアクセスという特典を付与しています。予想以上に効果を発揮したのが、会員専用のWi-Fiでした。通信スピードを速くしたことが、会員獲得に貢献してくれました」

 会員による利用金額は、非会員の2倍以上になっているという。年会費制の「Plus Explorer」では、同社が運営するアジア・太平洋地域の1300以上のホテルで毎年1泊分の無料宿泊を提供。利用者10人までは料理を最大30%オフとするなど、アコーを選んでもらうための仕掛けを徹底している。

photo01 「ALL Accor」メディア向け説明会でプログラムの解説をしたロイヤリティ担当の上原央美さん(左)と、アコーPR担当のピレス エミリー愛美さん(右)
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