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» 2021年01月12日 19時14分 公開

2020年の飲食業倒産は過去最多の842件 緊急事態宣言の発出で更なる増加の懸念 (1/2)

2020年における負債1000万円以上の飲食業倒産は842件で、前年に比べ5.3%増加した。これは年間最多だった11年の800件を上回る過去最多の記録だ。

[ITmedia]

 東京商工リサーチは、2020年における飲食業の倒産を集計、分析し「飲食業の倒産動向」調査として発表した。その結果、負債1000万円以上の飲食業倒産は842件で、前年に比べ5.3%増加した。これは年間最多だった11年の800件を上回る過去最多の記録だ。

phot 2020年の飲食業の倒産状況は?(写真提供:ゲッティイメージズ)

 同社によると、緊急事態宣言発出中の5月は裁判所業務が一部縮小したことによって、倒産は21件にとどまった。また、国や自治体、金融機関による資金繰りの支援や、「GoToイートキャンペーン」もあり、9月以降の倒産件数は減少に転じていたという。

 一方で年間を通して見ると、休業や時短営業の要請で飲食業を取り巻く環境は悪化。東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県では、倒産数が前年比3.9%増となる212件にのぼり、2年連続で前年を上回るなど、飲食店は大きな打撃を受けた。

 業種別では、日本料理店や中華料理店、ラーメン店、焼き肉店などの「専門料理店」が201件(前年比4.6%増)と最も多かった。ついで、「食堂、レストラン」194件(同14.5%減)、「酒場、ビヤホール(居酒屋)」174件(同27.0%増)だった。特に、「酒場,ビヤホール(居酒屋)」は休業や時短営業を余儀なくされたこともあり、過去最多だった12年の141件を大きく更新する倒産件数となった。

phot 飲食業の倒産件数の推移(以下リリースより)
phot 業種別の結果

 また、「すし店」32件(同60.0%増)、「そば・うどん店」19件(同46.1%増)は、インバウンド需要の消失や在宅勤務の影響をもろに受ける形となった。

 原因別で最も多かったのは、「販売不振」で717件(前年比7.4%増)。以下、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」36件(同28.5%増)、「事業上の失敗」32件(同15.7%減)と続いた。

phot 原因別倒産状況

 形態別で見ると、消滅型の「破産」が797件(同6.8%増)と最多で、全体の94.6%を占めた。再建型の「民事再生法」は29件(同14.7%減)で、そのうち小規模個人再生が27件と93.1%を占めた。

phot 形態別倒産状況

 負債別でも「1億円未満」が760件と全体の9割を占めており、倒産件数は大幅に増加しているものの、負債総額は前年を下回った。また、従業員数も「10人未満」が790件と9割を超えており、そのうち「5人未満」が705件と構成比83.7%を占めている。これらのことから、 倒産した企業の多くは中小・零細企業で、大半が消滅型の破産を選択していることが分かった。

phot 負債別倒産状況
phot 従業員数別倒産状況
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