ホリエモンが語る「フジテレビ買収騒動の舞台裏」――僕が“あえて”ビッグマウスになった理由堀江流・経営者に必要な『やりきる力』(2/3 ページ)

» 2021年06月06日 08時00分 公開
[堀江 貴文ITmedia]
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退路など、自ら断ってしまおう

 僕は行動するとき、「安心・安全かどうか?」などとは考えない。まず、リスクを取って素早く結果を出せる方法を考える。「リスクを取る」というのは、決して「ギャンブル的に生きる」という意味ではない。「自分の土俵上の勝負を、全力でやりきる」という姿勢のことだ。若い会社員の多くは、副業をしようと思いついたら「本業を安定させて、余力を副業にあてよう」とするだろう。

 それ、楽しいの? と問いたい。体重が乗りきっていない副業がうまくいくわけないし、余力を残して取り組む本業も、きっとうまくいかなくなる。覚悟を決めて退路を断て! と言いたい。退路を断てば、やりたいことに注ぐ時間や情熱はそれだけ増える。つまらない本業の愚痴を吐くストレスも減らせるだろう。

 退路を断ち、「好きなことだけをしている」ほうが、心身共に負荷は減り、目覚ましい結果を得られる確率は高くなる。なのに、どうして安牌に逃げようとするのだろう? わずかな安心のために「我慢してする本業」を続けなければいけない理由が、僕には理解できない。そもそも、「ひとまず副業で」とか、リスクをできるだけ減らして臨もうというマインドの人が成功できるわけがない。

 土俵の外に力を残しておいたら、ガチンコのぶつかり相撲で、きっと大ケガをする。そう言っても、多くの人は簡単には退路を断たないだろう。だからこそ、退路をバッサリ断った人の希少価値は高い。安全策を取ろうとする集団よりも、先んずることができる。

 思い切ってリスクを素手で取りに行く人が、数少ない成功に近づけるのだ。

退路を断てば、やりたいことに注ぐ時間や情熱はそれだけ増える(撮影:kazan yamamoto)

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