エステー、ペット用品市場に参入 排せつ時の「ニオイ問題」に着目：エステーペット

[ITmedia]

　エステーは1月25日、新ブランドの「エステーペット」を立ち上げ、ペット用品市場に参入すると発表した。ブランド第1弾として、猫用システムトイレ、消臭チップ（2アイテム）、消臭シート（3アイテム）を2月22日に発売する。ペットを飼育する家庭が増える中で解決されていない「ニオイ問題」に着目。同社独自の消臭成分を活用した商品を展開し需要の取り込みを図る。

エステーがペット用品市場に参入（以下、リリースより）

　富士経済によると、ペット関連市場は、ペットを飼う家庭が増えたことが影響し、2016年の4245億円から20年には5034億円へと伸長。うちトイレ用シーツ、猫砂、消臭剤、脱臭剤などの排せつに関連するペットケア用品は745億円から825億円と110％の成長となっている。

　一方で、課題となっているのが「におい」だ。エステーが猫を飼っている480人を対象に実施した調査では、「猫を飼育していて困ったこと」の1位に「トイレや排せつ物のニオイがくさい」が挙がった。

　また、「ニオイが気になるタイミング」を聞いた調査では、「ウンチをした瞬間」が60.6％で一番多く、次いで「トイレシート・マットを取り換えるとき」（34.6％）、「トイレシート・マットの取り換えが遅れたとき」（33.8％）と続いた。日常的にペットによるニオイが飼い主にとってストレスになっていることがうかがえる。

ニオイが気になるタイミングは「ウンチをした瞬間」が最多（エステー調べ）

　そこで同社は、解決されていないペットのニオイ問題に着目。独自の北海道トドマツの間伐材を活用した「クリアフォレスト」の消臭成分を活用し、新たにペット用品市場への参入を決めた。

　第1弾として、ニオイの不満が顕在化している猫の飼い主に向けた「猫用システムトイレ」の商品をラインアップする。いずれの商品も、エステーが11年から展開している「クリアフォレスト」の天然消臭成分を使用している。

　「エステーペット 実感消臭本体セット」は、猫用システムトイレの「実感消臭トイレ」本体に、「エステーペット 実感消臭チップ（2.5リットル）」「エステーペット 実感消臭シート（4枚）」の約1カ月分をセットにした。

　トイレ本体には、トドマツの粉体を練り込んだスノコ部分と、ニオイの広がりを抑える開閉可能なファブリックタイプのルーフカバーを採用。トイレ本体にも消臭効果を持たせた。ルーフカバーには、汚れがつきにくい防汚・防臭抗菌加工を施した。本体下部の引き出し式のシートトレイは前後入れ替えを可能とし、1週間無駄なくシートを使えるようにした。

猫用システムトイレの「実感消臭トイレ」

　「エステーペット 実感消臭チップ」には、北海道産モミの木（トドマツ）の粉体と機能性ナノパウダーを配合した。オシッコがかかっても固まらないタイプのチップとし、猫の足元が汚れにくい仕様とした。猫1頭で約1カ月利用できる2.5リットルと、約2カ月利用できる4リットルの2タイプを用意した。

エステーペット 実感消臭チップ

　「エステーペット 実感消臭シート」には、北海道産モミの木（トドマツ）の粉体とクエン酸のダブル消臭成分を配合。高分子吸水剤が1週間分のオシッコを吸収し、手入れの手間も軽減するとしている。表面を白くしたことで猫の健康状態を確認しやすくした。

エステーペット 実感消臭シート

　いずれの商品も価格はオープン。店頭実勢価格は「本体セット」が8778円前後、「消臭チップ（2.5リットル）」が657円前後、「消臭シート（4枚）」が547円前後。初年度販売目標は、本体セットが2.1万個、消臭チップは36.7万個、消臭シートは35.9万個と設定している。