日野自動車は3月4日午後、都内で緊急記者会見を開き、日本市場向け車両用エンジンの排出ガスと燃費に関する認証申請で不正があったと発表した。同社の小木曽聡社長は「多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。「再発防止に総力を尽くしたい」とし、辞任には言及しなかった。
不正があったのは、中型エンジン「A05C(HC-SCR)」や大型エンジン「A09C」など3機種。排出ガス性能の劣化耐久を確認する試験などで、不正行為があったことを確認したという。小木曽社長は、「走行機能には影響なく安全上の懸念は発生しない」としている。
日野は同日、国土交通省と経済産業省に不正事実について報告。あわせて、これらのエンジンを搭載した中型トラック「日野レンジャー」や大型トラック「日野プロフィア」などの出荷停止を決定した。
日野をめぐっては近年、排出ガス関連のリコール(回収・無償修理)が相次いでいる。
21年4月には、中型トラック「日野レンジャー」などの排出ガス発散防止装置に不具合が見つかり約5万6000台のリコールを国交省に届け出た。同年12月にも、大型トラック「日野プロフィア」の排出ガス発散防止装置に不具合が見つかり4万7291台のリコールを国交省に届け出た。
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