メルカリで、ヤマト配送員が自宅に来て「梱包・発送を代行」する実験開始「梱包が面倒」を500円で解消

» 2022年05月23日 15時07分 公開
[ITmedia]

 メルカリ傘下で物流サービスを担うメルロジとヤマト運輸は5月23日、メルカリで取引成立した商品を持つ出品者の自宅にヤマト運輸の配送員が訪問し、梱包・発送を代行する実証実験を一部エリアで行うと発表した。

 対象は160サイズ(梱包した後の縦+横+高さの合計が160センチ以内)までの小型〜中型商品。梱包費用は一律500円で、別途で集荷料30円と送料を収集する。

集荷梱包サービス(画像はプレスリリースより、以下同)

 申し込みは、メルカリのアプリ上で商品の取引が成立した後に指定できる発送方法の選択画面から受け付ける。利用者が集荷希望日・時間帯を指定して、依頼を送ると、ヤマト運輸のドライバーが自宅に訪問をする。梱包費用の500円は、訪問時に現金で収集する。集荷料30円と送料は、自動で売上金より引き落としをする。

サービスの利用方法

 実験期間は5月23日〜6月30日。対象エリアは江東区亀戸1〜6・8丁目、江東区豊洲1〜6丁目、杉並区高円寺南1・3〜5丁目、杉並区高円寺北1〜4丁目。杉並区の対象地域は6月1日からの実施とする。

メルカリの課題は「梱包・発送作業が大変そう」

 メルカリが2019年に実施したアンケートでは、メルカリへの出品意向はあるものの出品したことがないという回答者が3610万人に上った。同社の別のアンケートでは、「出品しない理由」のトップが「梱包・発送作業が大変そうだから」だった。

 メルロジではこうした課題を解決するために、これまでも無人投函ボックス「メルカリポスト」の設置などの取り組みを行ってきた。

 メルロジは今回の実験に対し、「これまでお客さまが出品のハードルと感じていた梱包・発送の手間を解消し、『メルカリ』のさらなる利用促進と出品体験の向上を検証します」と発表。実験の結果を踏まえ、展開地域の拡大も検討するという。

 顧客の「面倒くさい」という心理をカバーするサービスの実験により、メルカリの利用者増が見込めるだろうか。

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