「北欧、暮らしの道具店」のクラシコム、8月5日に上場

» 2022年07月05日 19時11分 公開
[金子正道ITmedia]

 「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコム(東京都国立市)が、東証グロース市場に上場承認された。上場日は8月5日。

 「北欧、暮らしの道具店」は、“ライフカルチャープラットフォーム”をうたう。メディアのようでもありECでもある何とも不思議な会社だ。2006年に代表の青木耕平氏、実妹で取締役の佐藤友子氏が共同創業した。

 「フィットする暮らし、つくろう」をミッションとして掲げ、雑貨・アパレルのEC販売、ドラマ・映画などのコンテンツ配信、企業のマーケティング支援などを展開する。第16期となる22年7月期の売上高は51.5億円、同じく営業利益は8.3億円を会社予想としており、営業利益率17%という成績だ。

(出所:「北欧、暮らしの道具店」公式サイト)

スマホアプリ2年で200万DL突破

 19年11月からiOS版、20年4月からAndroid版のスマホアプリの提供を開始し、21年7月末時点で年間2000万人の総リーチユーザー(Web&アプリ年間訪問者数1600万人+公式Instagramと公式YouTubeの3カ月間アクティブユーザー400万人の合計で会社が推計)を抱えている。22年5月にはスマホアプリが2年で200万DL突破、売り上げの約6割がアプリ経由と発表した。

 また、公式YouTubeチャンネルでは、21年6月に映画版も公開された「青葉家のテーブル」や、1000万回を超える再生となった「ひとりごとエプロン」といったドラマシリーズがあり、全3シリーズで1800万回再生の人気動画となっている。

(出所:目論見書)

何とも不思議な工夫

 同社のサイトにはこれまでのECサイトには見られないさまざまな工夫がみられる。例えば、ユーザーは商品、コラム、動画、ポットキャストといったコンテンツをシームレスに移動できたり、ラジオ(ポットキャスト)を聴きながら買い物できたりする。お気に入り機能の搭載はもちろんだ。

 この商品を買ったら、こんなライフスタイルが描けるだろうな、という空想がどんどん出てくる。それは手の届かないはるかかなたの夢でなく、ちょっと背伸びしたら届くんじゃない?という憧れに近い。Instagramには等身大の投稿とハッシュタグがあふれ、真似してみたい感がある。

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