セブン&アイ、初の売上高10兆超えへ 競合イオンを突き放す原動力は海外コンビニエンス絶好調(2/2 ページ)

» 2022年07月11日 06時00分 公開
[ITmedia]
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競合イオンを突き放し、小売業の圧倒的トップへ

 22年2月期通期連結決算では、営業収益は8兆7497億円を記録。競合のイオンは営業収益8兆7159億円で、その差は338億円と大きく引き離せずにいたが、名実ともに小売業の圧倒的トップになる日は近そうだ。

セブン セブンの22年2月期通期連結決算
セブン イオンの22年2月期通期連結決算

 セブン&アイHDの好調要因の一つは、海外コンビニエンス事業だ。セブン&アイHDの23年2月期第1四半期連結決算では、海外コンビニエンス事業の営業収益は1兆7238億円。前年同期比2.5倍と驚異の伸びを記録した。営業利益は439億円(同3.6倍)だった。

 海外コンビニ事業の中核は、北米の7-Elevenだ。米国市場での労働力不足や物流障害による供給制約などの問題が顕在化した一方、収益性の高いフレッシュフードやオリジナル飲料など差別化商品の品ぞろえを強化。約4000店舗で展開しているデリバリーサービス「7NOW」の強化などが奏功したという。

 21年5月に買収したガソリンスタンド併設型コンビニ「Speedway」事業との統合も順調に進捗していて、「本連結会計年度では4億5000万米ドルのシナジーを見込む」としている。

セブン 海外コンビニエンス事業=2023年2月期第1四半期連結決算の資料より

 国内小売は不調が続くなかで、海外に商機を見出したセブン&アイHD。小売業初の売上高10兆円超達成なるか。

【お詫びと訂正:2022年7月11日午前6時の初出で、タイトルを「営業利益10兆超え」と記載いたしましたが、誤りでした。正しくは「売上高10兆超え」です。7月11日午前10時、該当箇所を修正いたしました。お詫びして訂正いたします。】

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