そんなゴンチャが力を入れているのが季節限定商品だ。7月14日に発売した「ぎゅぎゅっとピーチ ミルクティー」と「ぎゅぎゅっとピーチ フローズンティー」は、発売から7日間で販売数が7万5000杯を突破。予想を超える売れ行きで一時販売を見合わせる結果に。
販売休止期間に復刻登場した「いちご杏仁 阿里山 ミルクティー」「いちご杏仁 阿里山 フローズンミルクティー」も、3月に限定発売したところ、42日間で約41万杯売れたヒット商品だ。
実はこれらの商品にタピオカは入っていない。「当店をタピオカ屋だと思っているお客さまに、お茶屋さんだということを知ってもらいたいと考えています。それと同時にお茶の新しい形を提案して、お客さまにアプローチできればと思っています」(越智氏)
ゴンチャが狙う市場は、コンビニやスーパーで売られているお茶市場ではなく、高価格帯のプレミアムカフェ市場。同社によると7000億円ほどの市場規模があるという。うち3000億円がフラペチーノなどのデザート系ドリンク市場。この市場で存在感を示し、成長へとつなげる考えだ。
元日本マクドナルドホールディングスCEOの原田泳幸氏がゴンチャの社長を務めていた時代には、「400店舗を目指す」という流れもあったが、「今は店舗数だけにとらわれていない」(越智氏)という。日本は他国に比べ1店舗当たりの売り上げが高く、米国の約2倍、韓国の約3倍あるのだとか。
「店舗数には追われませんが、出店スピードを緩める気はありません。お客さまのニーズに合わせながら、1店舗が5年、10年と愛し続けてもらえるような場所を探し出店していきます」(越智氏)
6月には、関越自動車道三芳PA(上り線)「Pasar三芳内」に、「ゴンチャ Pasar三芳(上り)店」をオープンした。国内のゴンチャとしては初の高速道路SA・PAへの出店となる。新たなお茶の飲み方や飲む場所を提案し、「コーヒーしかなかった市場にお茶という新たなジャンルで挑みたい」と意気込む。
タピオカブームが去ってしまった現在のほうが、ゴンチャにとってはむしろ好都合なのかもしれない。
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