ネットで「秘境・絶景スポット」と紹介 危険な崖に観光客が続々沖縄・伊良部島の「三角点」(2/2 ページ)

» 2022年09月02日 10時48分 公開
[沖縄タイムス+プラス]
沖縄タイムス
前のページへ 1|2       

伊良部大橋でも

 無料で通れる国内最長の橋として人気の伊良部大橋の途中には、緊急車両用の駐車スペースが数カ所ある。一般車両は駐停車禁止だが、レンタカーを止めて写真撮影したり、欄干に身を乗り出したり、歩いて横切ったりする観光客が後を絶たない。タクシードライバーでさえ、観光客のために停車することがある。

「三角点」への立ち入りを禁止する看板=23日、宮古島市伊良部前里添

 橋の入り口や途中に道路標識があるものの、ほとんど認識されていないか無視されている。また、肝心なスペースには駐停車禁止を知らせるものがない。

 宮古島側の橋の手前にある大型の電光掲示板で駐停車禁止を知らせている。ただ、伊良部島側の電光掲示板は点灯しておらず、一部は街路樹の枝で隠れているため、下地島空港からレンタカーで橋を渡る観光客には確認しづらい。

 大橋では17年に欄干から男性が転落して死亡する事故が起き、危険性が指摘されてきた。路側帯があるだけの幅が狭い橋だ。転落の危険だけでなく、人が車道にはみ出したり横切ったりすれば、交通事故を引き起こしかねない。

 宮古島署や道路を管理する県宮古土木事務所は、停車車両を見つけたり通報があったりしても、注意するだけにとどまっている。

 転落事故以降も抜本的な対策が取られないまま、外国人を含めて今後さらに増えるであろう観光客を迎え入れることになる。

前のページへ 1|2       

Copyright © The Okinawa Times All rights reserved.