急成長企業に共通するIT課題は? プレミアアンチエイジングが取り組むIT基盤刷新のポイント

» 2022年12月01日 10時00分 公開
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 今、国内で急成長を遂げる注目企業の1つがプレミアアンチエイジングだ。これまでにない「uniqueな価値」の提供を経営理念に掲げ、クレンジングバームのDUO(デュオ)や、オールインワン美容液のCANADEL(カナデル)をはじめ、話題性の高い化粧品を続々と展開。EC需要を追い風に売り上げを拡大し、「ザ クレンジングバーム」シリーズは、2022年8月末に累計出荷個数4,000万個を突破した。19年から22年のわずか3年で売上高が約3倍になるなど、ビジネスを急速に伸長させている。

 事業拡大に伴い、従業員数も急増。そこで課題となったのが、IT基盤の刷新だ。経営企画本部BPR推進部の大海部長が中心となり、急成長する企業に合わせたIT基盤の整備に着手。VPN接続からクラウドベースに移行するなど、セキュアかつビジネス環境の急速な変化に強いIT基盤への刷新を目指している。

 急成長する企業に共通するIT基盤の課題とは何か。ビジネスの成長とスピードを妨げず、また場所に縛られない次世代の働き方を支えるIT基盤やその理由は何か。今まさに取り組みを進めている大海部長に話を聞いた。

ビルの法定停電で業務が止まってしまう

 大海部長の所属する経営企画本部BPR推進部は、いわゆる情シス部門のような役割も担っており、次世代インフラチームとITソリューションチームの2つのチームからなる。前者は社内ネットワークをはじめ、SaaSやIaaSの管理、セキュリティの強化といった、社内のバックエンドインフラを管理する。後者は基幹システムを担当している。

 大海部長が入社した22年4月は、従業員も増え、急成長していたが、IT基盤はレガシーな仕組みだった。「20人規模だった従業員が数年で10倍以上に急増したこともあり、ビジネスの成長に社内インフラが追い付いていない状況でした」と大海部長は振り返る。

 当時は社内にファイルサーバがあり、VPNでセキュリティを守り、その中で仕事をするという、旧来のセキュリティ設計だった。しかし従業員が増えて帯域が不足したことで通信速度は落ち、通信エラーが頻発。常に不安定な通信環境だったという。

 「当社が入居するビルでは定期的に法定停電があり、そのたびに業務が止まっていた点も問題でした。VPNが落ちれば業務が停止してしまう危機感から、経営サイドは早急なインフラの見直しを求めていました」(大海部長)

経営企画本部BPR推進部の大海晃彦部長

 ファイルサーバでの運用にも問題があった。次世代インフラチームは、ファイルサーバにトラブルが起きれば、ファイルといった業務コンテンツがなくなるかもしれないリスクを常に抱えていた。数年ごとのリプレース作業も発生する。不具合が起きれば徹夜で復旧や修復作業を行う必要もあった。

 一方、社外とのコラボレーションのため、一部では社員を限定しクラウドを使っていた。しかし、セキュリティの観点からクラウド用の専用ドメインを作っていたため、ユーザーはクラウドにアクセスするたびにアカウントの切り替えが必要になった。クラウド導入後に中国支社ができたが、中国ではこのクラウドサービスが使えない点も問題だった。

 これらの実務的な問題以外にも、生産性の向上や場所に縛られない新しい働き方ができるIT環境の整備は急務だった。インフラの全体最適化と情報共有基盤の構築、急成長するビジネスへ柔軟に対応できるIT基盤への刷新と、山積する課題に大海部長は立ち向かうこととなる。

クラウドで社内外コラボレーションが活発化

 最初に取り組んだのは基盤づくりだ。大海部長が入社した当時は、コミュニケーションツールが統一されておらず、情報が探せないといった課題があった。そこで、まずクラウド化と認証基盤の整備に取り組んだ。1つのIDで複数のクラウドサービスにログインを可能にし、最初に手掛けるクラウドとして、さまざまなサービスを検討した結果、コンテンツクラウドのBoxを採用した。

 「本来であればITインフラ構築の手順通りにやるべきでしたが、ビジネスは日々急成長していて、われわれを待ってくれるような状態ではありませんでした。ファイルサーバのデータが消失するリスクもあったので、まずはクラウド化を行いました。中でもビジネスのスピードに追従し、成長を支える効率化を行うには、いかに業務関係者と無駄なくスピーディーにコラボレーションができるかにかかっているため、情報基盤や情報共有基盤となるものが最優先だと考えました」(大海部長)

 以前は社内外とのコラボレーション作業はメールベースで行われており、ファイル共有はメールでパスワード付きファイルを送り、パスワードを別送する、いわゆるPPAPが中心となっていた。そのため、Boxを使って共有できる仕組みを先に導入したほうが、業務効率化やコラボレーションの活発化、そしてセキュリティ対策という直接的な成果につながると考えた。

 Box導入後はすぐに成果が表れた。社内外とのファイル共有がスムーズかつセキュアになったおかげで、コミュニケーションが活発化。社内コラボレーション用のフォルダは100個から860個に増大した。特定社員に限定した社外コラボレーション用のドメインは廃止し、Boxでさまざまなコンテンツを共有できている。

 「社内からは『社外の関係者と同じフォルダでコラボレーションできる』とすごく喜んでもらえました。私は外部のコンサルタントと仕事する機会があるのですが、Boxならファイルのやりとりに無駄がなくなるので話が早い。今思い返してみれば、PJ期間中に『あのファイルがどこだっけ?』という会話が一度もなかった」(大海部長)

Boxで資料を共有し、スムーズなコラボレーションを実現

 Boxは単なるクラウドストレージではなく、コンテンツを管理、活用するための機能が豊富にそろっている。従業員からは特にワークフローの機能が好評だ。この機能を活用すれば、回覧やはんこリレーが必要な文書などが、繰り返し発生するタスクやプロセスを自動化し効率化できる。

 そして何よりも、VPNをほとんど利用しないシステム構成にしたことで、喫緊の課題だった通信環境の改善が実現した。クラウドゆえに、法定停電で業務が止まることもなく、年に1度のビルメンテナンスの際に必ず出社する必要もなくなった。徹夜の復旧や修復作業も不要。もちろん、データがなくなるリスクにおびえることもない。

 「私たちBPR推進部でも心身ともに健全な働き方ができるようになりました。今や資金や人材が潤沢な世界的企業でも、自前のIT基盤ではまかないきれず、Boxを使っている時代です。餅は餅屋で、業務に欠かせないコンテンツプラットフォームの保守はプロフェッショナルに任せたほうがいいと感じます」(大海部長)

これからの時代はクラウドファーストが前提

 クラウド化はアフターコロナを見据えた次世代の働き方も実現可能にする。プレミアアンチエイジングでは、IT基盤を刷新するにあたり、世界中どこでも仕事ができる仕組みを重要視した。

 「世界中からアクセスできる環境は情報漏えいのリスクも考える必要があるので、セキュアな仕組みを作った上で、好きな場所からデバイス1つで仕事ができる環境が必要です。セキュリティを担保しながらBoxにアクセスできる環境はできたので、今後はさらなる活用として、他のSaaSと連携できる基盤を作りたいと考えています」(大海部長)

 「これからのIT基盤はクラウドファーストで考えていくのが大前提となる」と大海部長は分析する。その背景にあるのが、ビジネス環境の急速な変化だ。マーケットやビジネスニーズの変化が速い今、クラウドはその変化に合わせやすいスケーラビリティがある。

 「社内コラボレーションのニーズに対してファイルサーバを入れるのは簡単です。しかし、データ消失のリスクや外部共有のしやすさを考慮すれば、クラウド化して社内外とコラボレーションできる仕組みを導入したほうがメリットは大きい。特に当社のように急成長している企業にとっては、柔軟でスケーラビリティのあるクラウドは相性がいいのではないでしょうか」(大海部長)

 クラウドは調達が簡単で、ベストプラクティスもある。その上で、1つのベンダーのスイート製品群を使うか、複数のSaaSを組み合わせるのか、会社によって最適解が変わってくる。急成長する企業やIT基盤の刷新を検討している企業にとって、プレミアアンチエイジングが着目し進めたことは大きなヒントとなるはずだ。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2022年12月16日