日高屋創業50周年、記念メニューは“ちゃんぽん” 名前に日高屋ブランドの誕生秘話が3月1日から販売

» 2023年01月31日 16時24分 公開
[岡安太志ITmedia]

 中華料理チェーン店「日高屋」などを展開するハイデイ日高(さいたま市)は、2月に創業50周年を迎えることを記念して、3月1日から期間限定メニュー「日高ちゃんぽん」を発売する。

 同社は1月31日、日高屋方南町店(東京都杉並区)で発表会を開催した。発表会には神田正会長と青野敬成社長が登壇し、これまでの50年を振り返ったほか、新メニューへの思いも語った。 

日高屋方南町店(2月3日オープン予定の新店舗)で発表会が開催された(筆者撮影、以下同)

 新商品「日高ちゃんぽん」は、とんこつベースのスープに、魚介系の旨味を効かせている。麺は同社オリジナルの喜多方風の太麺で、具材は豚肉、キャベツ、白菜、玉ねぎ、にんじん、ブロッコリー、エビ、イカ、あさり、かまぼこを使用した。別料金のオプションで「秘伝の辛味噌」のトッピングを付けられ、食べている途中での“味変”も可能だ。3月1日からの期間限定販売で、価格は690円。

 筆者も試食したが、スープはやさしい味わいで老若男女を問わず好まれそうだ。また野菜の具材が多いため食べ応え十分であるとともに、健康志向の客層も取り込めるかもしれない。トッピングの辛味噌は良い味変になるほか、入れる量を自分で調節できるため、辛いもの好きな人のニーズにも応えている。

期間限定メニュー「日高ちゃんぽん」
トッピングの「秘伝の辛味噌」
同社オリジナルの太麺

 同商品の開発背景には、日高屋誕生のストーリーも由来している。日高屋は、同社の歴史の始まりである中華鍋メニューが多い「来々軒」と、その後展開を広げた「ラーメン館」の間をとった(=ちゃんぽんした)業態として生まれた。(店舗ブランドとしての日高屋は22年で20周年を迎えた)

 現在の日高屋は老若男女さまざまな客層が利用しており、利用目的も食事や飲み会と多様で、かつ、共存している。こうした“ちゃんぽん”の発想が記念メニュー開発の背景にあると青野社長は説明する。

青野敬成社長

 同社は新商品の他にも記念キャンペーンを実施する。3月1日から日高屋全店で「冷凍生餃子5人前 標準30個入り」を、50周年にちなんだ50円引きで販売するほか、2月1日〜28日の期間、dポイントやPayPayのポイントが当たるキャンペーンを行う。

 青野社長は、今後の物価高騰に伴う値上げの可能性についての質問に対して、“食事をしても1000円でお釣りがくる”価格設定を守ってきたため、「社内でもかなり揉めている」と内情を明かした。その上で値上げについては「慎重に判断していきたい」と説明した。

 神田会長は「あっという間の50年だった」と切り出し、創業からこれまでの紆余曲折を振り返った。神田会長は1941年生まれ、82歳。中学校卒業後、本田技研工業など複数の職を経験したのち、1973年に埼玉県大宮に5坪の店を開店した。同社は1月31日現在、438店舗を展開している。(FC店舗を除く)

神田正会長

【2023年2月2日午後12時、トッピングに関する記述を修正しました】

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