しかしこれ以上、2%、3%と金利を上げれば、日銀は債務超過、政府は国債の利払い負担が増え財政危機になりかねない。金利を上げても、金利を抑えても円は信用を失い円安が加速しかねない危機的局面だ。
現在、対談本の出版を進めている世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏は先日、「早ければ半年から1年で危機もあり得る。今は株式投資を手じまいしてドルに換金している」と言っていた。日本だけの危機か、世界危機となるのか、きっかけは何か、今はそこが対談の焦点となっている。
台湾有事のリスクがますます高まり、来年は米大統領選などを控えている。私は再来年2025年1月あたりに財政危機が表面化するのではと思っている。リスクに備えて、「とにかくドルを持っておくべきだ」とすすめたい。
ワタミは14日、中間の決算説明会を開き、24年3月期の連結業績予想を上方修正した。コロナ渦の構造改革に加えて、居酒屋が想定以上の戻りを見せた。保有しているドルから為替が1円、円安にふれると、7000万円黒字を押し上げる財務体質も大きい。通期は44億円の経常利益を見込む。コロナ禍で経営者たちが「何をしたか」が今を左右している。円安も同じだ。円安でも勝てる経営をしないと生き残れない。経営とは変化対応業だ。 (ワタミ代表取締役会長兼社長)
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