近年需要が高まるIT人材。ミドル層以上の転職に関する疑問を、Q&A形式で回答します。
Q: 現在42歳で、IT関係の企業にエンジニアとして勤めており、転職を考えています。ですが、マネジメント経験がなく転職できるか不安です。40代の中途人材に対して企業が求めていることはどんなことでしょうか。
A: 役職経験よりも、実務経験やソフトスキルが求められます。
40代の方で「転職したいがマネジメント経験がなく不安だ」という相談を多く頂きます。確かに40代の中途人材に対して、マネジメント経験を求めてくる企業は少なくありません。
ただし、必ずしもそれだけを求めているわけではありません。それよりもむしろ重要なのは、企業が抱えている課題を解決する能力があるかどうかです。
企業にとって中途採用はあくまでも手段の一つです。事業経営のなかで「業績を伸ばす」あるいは「コストを下げる」ための方法の中に採用があるといえるでしょう。なので企業ごと、求人ごとに求められる資質や経験は変わってきます。
例えばプロジェクトマネジャー(PM)の求人であれば、トラブルなどをうまく解消しながら、より多くのプロジェクトを完了へ導ける経験と能力を採用側は期待します。チームの中でうまく潤滑油に成り得るとか、顧客対応が得意ということであれば、マネジメントの経験がなくても、このポジションで採用される可能性は十分にあります。
ですからその企業や求人が「何を求めているか」「そこにマッチするか」は重要な判断軸となるでしょう。
一方で40代の求人の多くで求められる、ソフトスキルも存在します。それは「柔軟性」と「問題解決力」です。
大企業からの転職者を採用した企業から「転職者が素直さに欠ける」「前の会社と比較する」といった相談を多く耳にします。これはその転職者が今ある環境を受け入れられていない証拠です。
いまの環境をきちんと受容し、そこからどう変えていけるか。現状を批判するのではなく、柔軟に対応し対案を示せることが、特に40代や50代の転職者には求められていると考えます。
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