ワタミ、テスト販売の「焼肉弁当」が好調 優位性は?(2/2 ページ)

» 2024年02月28日 18時50分 公開
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 行き過ぎたものは、必ず修正される。それが自然の摂理だ。バブルといえば外食業界もここ数年、コロナ禍の業態転換もあり「から揚げ店」が急増しすぎた。これは明らかにオーバーストアだ。

 ワタミの「から揚げの天才」も日本の外食史上最速で100店舗を達成したが、現在ではのり弁をはじめとする弁当屋に姿を進化させた。この春は次の仕掛けとして「焼肉弁当」に参入する。全国販売を前に、東京・梅屋敷(大田区)の店舗でテスト販売を開始したが好調で期待が持てる。

 「焼肉の和民」の仕入れルートを活用することで価格や商品で優位性がある。「熟成カルビ炙りたて」の、できたてのおいしさはコンビニやスーパーとも明確に差別化になる。何より、若い店長が「焼肉弁当はじめました」と店の前で声をあげ汗をかいていた。

 澤上さんは大暴落や、財政破綻がおきても「生活に密着した地味な企業は生き残る」という。何があっても経済活動は止まらない。当然、淘汰(とうた)はあるだろうが各業界の1位は生き残る。今年創業40周年のワタミは「失われた30年」の中で成長してきた。80年代バブルの被害も受けなかった。その大きな理由は会社の理念集に「額に汗した利益のみを、利益と認める」と記したことだろう。 (ワタミ代表取締役会長兼社長・渡邉美樹)

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