2023年開始のインボイス制度、ネガティブなイメージを持つ人は8割も 理由は「手間」

» 2024年03月22日 17時15分 公開

 インターネットリサーチを手掛けるNEXER(東京都豊島区)は、テクノデジタル(東京都港区)が運営する受注プロセス高速化クラウド「SmartDeal(スマートディール)」と共同で、現在会社に勤めている全国の男女を対象に「インボイス制度対応」についてのアンケートを実施した。インボイス制度について「名前だけは知っている」と答えた人が52.7%と、「知らない」の9.7%と合わせ半数以上が、あまりよく知らないという現状が判明した。

photo NEXERは、テクノデジタルと共同で「インボイス制度対応」についてのアンケートを実施した(出所:photoAC)
photo インボイス制度がどのようなものか知っているか(出所:プレスリリース、以下同)

勤めている会社はインボイス制度に対応しているか

 「知っている」と回答した人に、自分の勤めている会社はインボイス制度に対応しているか尋ねた。「対応している」と答えた人は83.4%、「対応していない」は9.3%、「分からない」は7.3%だった。

photo 自分の勤めている会社はインボイス制度に対応しているか

 「対応していない」と回答した人からは「対応する部署がまだ用意されていないから」(30代女性)、「必要でないから」(40代男性)、「主に個人取引だから」(40代男性)、「社会福祉法人で免税だから」(50代男性)などの声が聞かれた。

インボイス制度へのイメージは?

 インボイス制度導入について「大変そう」などのネガティブなイメージはあるか聞いた。「とてもある」と答えた人が37.9%、「ややある」が44.0%と、合計で8割以上がネガティブなイメージが「ある」と回答したことが分かった。

photo インボイス制度導入についてネガティブなイメージはあるか

 理由としては、「意味が分からないことが多すぎる。もっと簡潔に柔軟なシステム化が望ましい」(10代男性)、「請求書などで色々と入力する手間が増えたから」(20代男性)、「仕事のシステムが改修されたり対応に追われているから」(20代女性)などの声が挙がった。

 一方、ネガティブなイメージが「まったくない」人から聞いた理由としては、「顧問税理士がいるため」(40代男性)などの意見が挙げられた。

制度導入に関し、業務の効率化は図ったか

 「自分の会社はインボイス制度に対応している」と回答した人のうち37.3%が制度導入にともなって業務の効率化を「図った」と回答。業務の効率化のために、業務効率化クラウドサービスを利用したかの問いには、45.0%と半数近くが「利用した」と回答した。

photo インボイス制度導入にともない、業務の効率化を図ったか
photo 業務の効率化のために、業務効率化クラウドサービスを利用したか

 業務効率化クラウドサービスについて、どのような決め手でそのサービスを利用したか聞いた。最多は「値段・コスパ」で、ほかには「利用したい機能があるところ」「現在の基幹ソフトと互換性があるもの」などが挙がった。

 今回の調査は、事前調査で「現在会社に勤めている」と回答した全国の男女を対象に、インターネットで行った。期間は3月12〜14日、有効回答数は514人。

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