小林製薬、遅きに失した決断 「ブランドに悪影響」紅麹原材料の納入先企業からも批判(2/2 ページ)

» 2024年03月27日 11時15分 公開
[産経新聞]
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 小林製薬に最初の腎疾患の入院の症例報告が医師から入ったのは1月15日で、2月27日までに6人の入院事例を確認した。自主回収が3月22日にずれ込んだことについて、渡辺淳執行役員は「調査にかける人員が限られ、製品が原因で症状が起こったと特定できなかった」と説明するが、大阪市保健所と消費者庁に対しては22日の発表直前に相談。行政との情報共有も遅きに失した。

 経団連の十倉雅和会長も26日の定例記者会見で、問題を巡り、「まずやるべきことは健康被害を広げないことだ」と述べ、自主回収までに約2カ月間を要したことについても「かなり時間がかかったのは確かだ」との認識を示した。

 小林製薬は現在、原因の特定を急いでいるが、究明には「1〜2カ月かかるかもしれない」と明かす。健康志向の高まりで関連商品の需要が拡大する中、消費者の不安払拭は急務だ。(牛島要平、田村慶子)

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