大型連休の谷間ない「10連休」取得は17.9% 「ゆっくり過ごす」人気は変わらず

» 2024年04月30日 18時49分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 今年の大型連休の前半が終わった。30日からは谷間の平日に入り、通常通りの出勤という人も多いだろう。民間の市場調査によると、この期間も休みをつなげ、最長の「10連休」を取得できているケースは全体の2割弱にとどまっている。物価高などの影響もあり、連休自体がそれほど好意的には受け止められていないようだ。

 マーケティング会社「mitoriz」が3月、男女3015人(平均年齢50.2歳)を対象に行った調査では、今回の大型連休期間(4月27日〜5月6日)で、最長の10日間の休みを取得した人は全体の17.9%にとどまった。以下、「7日」が17.1%、「4日」が8.8%と続いた。「1日」という回答も、2.3%あった。

photo マーケティング会社「mitoriz」による、今年の大型連休期間の休日日数に関する調査結果。最長の10連休取得は全体の17.9%だった

連休「うれしい」は減少

 一方、大型連休について「うれしい」「ややうれしい」と感じている人は全体の60.8%。昨年比で7.1ポイント減少した。

 昨年は、一昨年に続き新型コロナウイルスによる行動制限がかからない大型連休で、さらに、新型コロナの感染症法上の位置付けが連休明けの5月8日から「5類」に引き下げられることも決まっているなど、解放感や連休活用への意欲が高かったとみられる。今年はすでに5類移行から1年近くが経過し、そうした感覚は落ち着いた可能性がある。

 「うれしくない」「ややうれしくない」と回答した残り約40%のうち、最も多かった理由は「どこに行っても混雑しそうだから」(39.6%)。「出費が増えるから」(22.5%)、「何をするにも値上げが気になって楽しめないから」(15.8%)など、このところの物価高への懸念が反映されたとみられる回答も目立った。

 連休中の過ごし方については、昨年と同様に「何もせずゆっくり過ごす」が47.0%でトップ。次いで「家の片づけ・家事」(29.1%)、「食事を楽しむ」(24.5%)だった。「国内旅行(近場へ宿泊)に行く」が昨年からの減少幅が大きく、インバウンド(訪日客)の増加による宿泊費の高騰などを背景に、手軽に利用できないと判断された可能性がある。

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