経営・組織コンサルティングを行う識学(東京都品川区)は、従業員数10人以上の企業に勤める20〜59歳の会社員を対象に「ゆるブラックに関する調査」を行った。自分の職場は「ゆるブラック」(残業や厳しいノルマなどはなく働きやすさはあるものの自分の成長やスキルアップが見込めない職場)という割合は37.8%だった。
性別や年代別で比べても、いずれも38.0%前後と、性年代関係なく約4割近くの会社員が自身の職場をゆるブラックと感じていることが分かった。
自身の職場が「ゆるブラックだと思う」と答えた人に、どういった点がそう思うかを尋ねた。最も多かったのは「収入が増えない」(67.0%)、次いで「やりがいを感じられない」(44.0%)、「昇級できない・しづらい」(43.0%)だった。
「収入」と「やりがい」の差は23.0ポイントと大きな開きが見られ、給与面での不満の蓄積が自身の職場をゆるブラックと感じさせる要因になるようだ。
自身の職場においてどういった点がゆるブラックだと感じるのか、具体的に聞いた。給与面や待遇に関する意見としては「残業が制限されており、もっと稼ぎたい気持ちがあるのだが稼ぐことができない」(32歳男性/品質管理・検査)、「仕事はやりがいがあって頑張ってはいるのだが、あまり評価されてないので昇給率が低い」(51歳女性/生産管理)などの声が聞かれた。
自身の成長やスキルに関する意見としては「残業も少なく休みも取りやすいのだが、転職に生きるようなスキルは身に付かない」(38歳男性/研究・開発)、「仕事がルーティン化しているため、1年以上勤務しても何も成長しない」(32歳女性/事務)という意見もあった。
モチベーションに関しては、「私の職種であれば残業も少ないし休みも比較的取りやすいが、資格取得などの自己研鑽(けんさん)に対する福利厚生や手当などがあまり充実していないのでモチベーションがわかない」(28歳女性/事務・総務)などの声が挙がった。
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