東宝は7月16日、2025年2月期第1四半期(24年3月〜24年5月)決算を発表した。営業収入は859億7600万円(前年同期比15.9%増)、営業利益は245億7600万円(同34.1%増)、純利益は161億4900万円(同31.4%増)と、増収増益となった。
映画営業事業においては、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』をはじめ、『変な家』『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』など、共同製作、配給した作品でヒットが続いた。これにより、営業収入は197億3000万円(同42.4%増)、営業利益は98億7300万円(同70.3%増)に。
一方、TOHOシネマズなどを展開する映画興行事業では、映画館入場者数が1122万人と、前年同期比で9.5%減少。洋画のヒット作に恵まれなかったことも起因した。営業収入は213億7200万円(前年同四半期比7.9%減)、営業利益は38億500万円(同18.5%減)となった。
映像事業では、『ハイキュー!!』『僕のヒーローアカデミア』『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』などの強力なタイトルが並ぶTOHO animation作品が、劇場公開、動画配信、商品化権収入で業績に貢献。営業収入は188億9900万円(同36.4%増)、営業利益は64億1800万円(同138.8%増)と伸長した。
演劇事業では、帝国劇場『舞台「千と千尋の神隠し」』や、シアタークリエ『骨と軽蔑』、日生劇場『王様と私』などが好調に推移。一方で、地方公演の演目や公演数が少なかったこともあり、営業収入は52億4600万円(同2.6%減)、営業利益は10億900万円(同16.7%減)と伸び悩んだ。
不動産賃貸事業においては、前期末から連結子会社となった東京楽天地(東京都墨田区)の業績が貢献。2023年2月竣工の「東宝日比谷プロムナードビル」をはじめとする保有物件も好調に推移したが、大規模修繕などの費用増加があり、営業収入が94億1900万円(同2.6%減)、営業利益が28億3500万円(同14.1%減)と、増収減益となった。
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ファストリ、国内外ともに業績好調 円安も追い風に北米・欧州伸びるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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