そよらから4キロほどの場所に「イオンモール成田」もある。こちらはシネコンなどが入居し、周辺の道路は土日、祝日には交通渋滞が絶えない。成田空港から一番近い大型SCであることから、インバウンドの顧客も多い。こちらは月に数回利用する「お出かけスポット」で、そよらはあくまでニュータウン住民にとって一番便利な、日常的な都市生活拠点を目指している。
また、成田市内には、もう1カ所、京成成田駅やJR成田駅の西側に「イオンタウン成田富里」という日常使いの店があるが、そよらとは商圏が異なるという認識を持っており、住み分けは問題ないと考えているようだ。
そよら成田ニュータウンの内容を、具体的に見てみよう。イオンリテールによれば、そよらのコンセプトは、「通う 集う つながる場をキーワードに、都市生活に必要なモノがそろい、日々の暮らしをもっと楽しく便利にする毎日のように自然と通う生活拠点」。そして「お子さまを連れて一番快適に過ごせる身近な施設」を目指し、「時間消費」と「タイパ(タイムパフォーマンス)」の価値を提供する、としている。
時間消費では、カフェやレストランのような飲食店、習い事や美容室などのメンテナンス系サービス、そしてイベントを充実させ、日々の生活に充実感を与える。タイパ面では、利用頻度の高いアイテムに絞った店ぞろえにより、食品や日用品など、日常の買い回り品について、短時間で買いそろえられるコンパクトさを提供する狙いがある。
そよらでは、直営売場と専門店を10機能に分け、各地域のニーズに応じて組み合わせて展開している。
(1)スーパーマーケット
(2)生活サポート(EC、ネットスーパー、デリバリー)
(3)ファーマシー
(4)ベーカリー
(5)ランドリー
(6)クリニック
(7)シェアスペース(カフェ、イベントスペース、広場)
(8)習い事
(9)メンテナンス系サービス(理美容、サイクル、リペア)
(10)雑貨、日用品
成田ニュータウン店の場合、直営部分では(1)〜(4)と(7)が関連してくる。まず、1階には食品スーパーとして大型のイオンスタイルが入居しており、圧倒的な物量を感じる。“ザ・イオン”という感じで、目的もなしに来店すると、あれもこれもと、何を買えばよいのか、迷ってしまうほど、何でもある。
また、目ざとい消費者ならば気付くいくつものポイントも潜んでいる。大きな売りは、鮮魚で対面販売を行うこと。顧客の要望に合わせて、調理法の提案や、三枚おろしやお造りなどの調理も行う。野菜は、富里市産を中心に、地場野菜コーナーを通年展開。精肉では、焼肉需要の高まりを反映して、火が通りやすい薄切り肉を充実させている。
総菜でも対面販売を取り入れており、量り売りコーナーを設置。スイーツやピザ、唐揚げやフライなど種類も充実している。鮮度への意識はこれまで以上に強いのが、同店の特徴といえる。
そよらの他店同様に、冷凍食品コーナーの存在感も際立っている。同店では、日常使いから、外食グルメ、スイーツまで約1100品目をそろえた。若年層に人気な韓国グルメのキンパやチーズボール、北海道から九州まで各地の人気商品を集めたご当地アイス・スイーツやご当地餃子のコーナーも展開している。
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