ドン・キホーテが2023年11月に発売した、サンダルのように立ったまま履けるスニーカー「Spash(スパッシュ)」シリーズが好調だ。売り上げが計画比160%で推移しており、2024年8月末にはリニューアルをしてさらに快適性を向上させた。競合商品も存在する中で、どういった点を工夫したのか。商品を企画したパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の月足義広氏に話を聞いた。
スパッシュは、「誰かの悩みを解決する靴」をコンセプトに開発した商品だ。「膝や腰がつらい」「子どもから目が離せない」「荷物で手がふさがっている」といった状況でも、手を使わずに履けるようにした。履く際に屈む必要がないのもポイントだ。
リニューアルに当たっては、いくつかの点で履きやすさを向上させている。
例えば、かかとの部分を特許形状のV字カップにしたり、柔らかで滑りのいいクッションを採用することで、足がスムーズに靴の中に入るようにした。
濡れたコンクリートの床などで滑りやすいといった課題に対応するため、靴底素材にラバーを練り込んだ。月足氏は「本当はゴム底にしたかったのですが、そうすると価格が高くなってしまいます。価格維持のため、ラバーを練り込むという手法に挑戦しました」と説明する。スパッシュの価格は4399円だが、競合商品に負けないよう、価格とクオリティーのバランスにこだわったという。
履き心地を快適にするため、履き口にクッション性のある生地を採用。ホールド感も向上させた。また、足の甲を覆うシュータンが、履くときに巻き込まれないように角度も調整した。
腰の痛みを抱えている人に配慮し、インソールも柔らかくしている。クッション性が高いほうが、足の負担が少ないためだ。
スパッシュには、「コートタイプ(スニーカー)」と「ニットタイプ(スリッポン)」の2種類を用意。スニーカータイプは、靴ひもがゴムになっており、ひもを結ばずに履けるようになっている。ゴムの伸縮性のおかげで、足にフィットしやすいという特徴もある。
どんなシーンでも使いやすいように、全体的にカジュアルなデザインとした。サイズは25、26、27、28センチを用意している。
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