42.5%の企業が、従業員のキャリアに関する対話を現場の中間管理職に任せきりにしている──リクルートの調査から、そんな結果が明らかになった。
上司とのキャリアの話について、約2〜3割の回答者は肯定的な意見を挙げている。具体的には、「上司と中長期的なキャリアイメージに関する対話ができた」(16.8%)、「上司との対話を通じて、能力開発を加味した業務にアサインされた」(18.6%)、「上司がキャリアに関する希望や志向性を定期的に確認してくれる」(21.2%)などがみられた。
一方、現在の上司とのキャリアに関する会話に対して否定的な意見も見られた。
上司とのキャリアに関する話題の中で、31.3%が「自分より上司が話すことの方が多い」、28.1%が「上司は、結論として結局既存の業務を押し付けてきた」と回答した。
将来のキャリアを描けないことは離職にもつながってしまう。20〜30代の直近の離職理由として、54.8%が「十分なキャリア構築がされないと思った」、55.6%が「何年も職場にいる先輩・ベテラン社員を見て未来に不安を覚えた」を挙げた。
一方、キャリアを肯定的に捉えている意見もみられた。24.0%が「私はキャリア自律ができていると思う」、26.9%が「従業員のキャリア自律意識は高いと思う」と回答。その他にも、「私にとって、この会社で働くことは自分の人生にとってプラスになっている」(34.1%)、「自分のキャリアについて支援してくれる仲間がいると思う」(28.1%)といった回答も挙げられた。
個人調査は就職活動中の学生と20〜60代の求職者を含む働く個人を対象にインターネットで実施した。有効回答数は1033件、期間は3月23〜25日。人事調査は、採用、人材育成・研修、人事制度の構築や運用を主業務とする人事担当者を対象にインターネットで実施した。有効回答数は1038件、期間は3月23〜25日。
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