「現職はキャリアアップが見込めない」──20〜30代の営業職の43.7%が現職のキャリアに不安感を抱いていることが、セールス・マーケ支援会社のエムエム総研の調査で分かった。
56.3%は「現職はキャリアアップが見込める」と回答している。一方で「今後転職を検討している」人は66.9%で、キャリアアップが見込めるとしても転職も視野に入れている人が一定数は存在することが分かる。
では、20〜30代営業職は自身のキャリアに対して、どのような不安を抱いているのか?
現職のキャリアで最も不安に感じること1位は「身につけたスキルが今後も役立つのか」(24.1%)だった。以降「やりがいや情熱を感じない」(21.2%)、「今の仕事を長く続けられるのか」(19.9%)と続いた。
スキルの将来的な有用性、やりがいに対する不安が大きく、長期的なキャリアビジョンに不安を感じる人が多いことが分かる。具体的には「将来的にキャリアアップを考えているが、今やっている仕事がそこで使えるのか不安」「行動がルーティーン化してしまっている」「今勤めている業界自体の先がないのではないかと思う」といった回答がみられた。
20〜30代営業職の約7割が転職を検討していることを踏まえ、そのきかっけを調査した。最も多かったのは「給与や待遇が将来の目標に見合わないと感じた」で45.9%が回答した。
2位は「現職ではキャリアアップが見込めないと判断した」(25.3%)、3位は「仕事に対するやりがいやモチベーションが薄れた」(20.4%)という結果に。待遇やキャリアアップの先行き不安が転職を検討する主な要因となっていることが分かる。
転職時に最も重視することを尋ねたところ、1位は「ワークライフバランス」(35.7%)だった。以降「給与」(24.5%)、「スキルアップできる環境の有無」(16.6%)と続いた。
キャリアに不安を抱えている営業職が多いことが分かったが、彼らはキャリア成長のためにどのようなサポートや環境を求めているのか? 調査によると、最も多く寄せられた回答は「キャリアアップのための明確な目標設定やフィードバック」(32.6%)だった。
2位は「営業スキルを極めること」(23.9%)、3位は「新しい挑戦やプロジェクトに取り組む機会」(15.3%)という結果に。キャリア成長のサポートや環境として、明確な目標設定やフィードバック、スキルや知識を深めるための研修や学習機会などを求めていることが分かった。
エムエム総研は調査結果を踏まえ、「6割以上が数社にわたってキャリアを積み上げているものの、身に付けたスキルが今後役立つのか、やりがいや情熱を感じない、今の仕事を長期的に続けられるかといった不安を感じている。キャリアを磨くには、自分に合った成長環境を見つけることが大切。現職は自分に合っているのか、理想の待遇からどれだけ近いのか、あらためて考える必要があるのではないか」とコメントしている。
調査は、20〜30代の営業職1003人を対象にインターネットで実施した。期間は2024年10月24〜25日。
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